新築やリフォームをお考えの方に多いパターンです。
当店でも多く経験しています。
ここではそのメリットと「気をつけなければいけないこと」をご紹介します。
設置コストはもっとも高い
依頼した住宅メーカー・工務店や設計事務所が直接煙突や薪ストーブの設置工事をすることはほとんどありません。
住宅メーカー・工務店や設計事務所は取引がある薪ストーブ専門店へ外注で設置工事を投げることがほとんどです。
「施主さんに請求した金額」と、「外注した薪ストーブ専門店へ支払う代金」の「差額」が住宅メーカー・工務店や設計事務所の利益です。
ですので、「同じ部材」を使い「同じ仕様」で施工した場合、このパターンがもっとも高額になるのはその仕組みから考えれば当然です。
工務店や設計事務所に依頼した際のメリット
ただ、業者に委託すると
「本来なら施主さんがしなければいけない設置工事の調整業務を委託できる」
メリットはあると思います。
値段が高くなる傾向はありますが、施主サイドとしては工務店や設計事務所とのやり取りだけで済み、手間がかからないメリットがあります。
しかし、直接施工する薪ストーブ店への情報はお互いに間接的に伝わりますので、希望や要望が正しく設置工事に反映しないこともあります。
この手法の注意点
それよりも憂慮すべきなのは
- 施工後の取り扱い説明
- メンテナンス
- 煙突掃除
上記のようなアフターサービスが充分に得られないケースが多いことです。
施工した薪ストーブ店にとってのお客様は「元請けの工務店」や「住宅メーカー」、「設計事務所」です。
これが大きな壁になります。
つまり、そこを飛ばしユーザーへのダイレクトなサービスやサポートはしたくても出来ないのです。
参考『正しい薪ストーブの使い方の説明を受けてないユーザーはたくさんいる』
もうひとつ住宅メーカー・工務店や設計事務所に発注する際に注意しないといけないのは、
- 値段だけの話をして具体的な施工や部材の詳細を確認しないこと
です。
打ち合わせ内容が工事代金の多寡についてだけ終始することは危険です。
施工サイドが利益確保のため(当然ですが)原価を安くあげようとシングル煙突が多用されたり、仮に二重断熱煙突だとしても中国製、英国製など国産と比べて明らかに品質の劣るものを使用されがちです。
当然メンテナンス性(煙突掃除)まで配慮されることは考えにくいです。
導入コストが安く済んでも、設置後の部材交換費用やメンテナンス費用を入れるとトータルでは高額になってしまうケースが多々あります。
一番の問題点
それより何より一番の問題は
- 薪ストーブの使用経験がない人が設計してしまう
ことです。
薪ストーブは実際に使用しないと「薪ストーブの使い勝手」を肌感覚として理解できません。
薪ストーブを実際に使用していない人が設計しますと、例えば炉台も他の間取りとの取り合いで後回しにされやすくなります。
炉台も「必要充分な広さ」が確保されにくくなります。
その結果、薪ストーブが非常に使い勝手の悪いものになりがちです。
「もっと炉台を広くしておけば良かった」
これは既存ユーザーからよく聞かれる声です。
料理をしない人が「使い勝手の良いキッチン」を設計出来ないように、薪ストーブを使っていない人が「使い勝手の良い薪ストーブ環境」を造ることもまた出来ないのです。
工務店や設計事務所に依頼する際に心掛けておくこと
費用の話だけで施工について全部業者に丸投げされないで、これらの「設置後の使い勝手」を重点的に確認されることをお勧めいたします。
工務店や設計事務所を通し、「薪ストーブ施工業者はここで」と施主さんから当店を指定して頂いたケースもございます。
この場合は積極的に設計時点から設置プランの打ち合わせができますので、ご満足いただける薪ストーブ環境の構築が可能です。
当店の施工事例
以下は2件とも施主様から設計士事務所を通じ当店をご指名いただいたケースです。
ご参考ください。
※「かわはら薪ストーブ本舗」で受注した設計事務所から依頼を受けた薪ストーブ設置工事の一例
『新築中の家に煙突工事』※施主さんが自分が依頼した設計事務所に「薪ストーブは川原に」と指定した設置工事の一例
『古民家フルリフォームに薪ストーブ「ドブレ700SL」ぴったりハマる!』