エンジンチェーンソーは、毎給油ごとに刃を研いでやり、カバーを開けて内部の木屑を掃除してやることが望ましい。
現場ではカバーを開けるのが面倒で刃研ぎだけで済ませてしまうこともあるが、木屑を掃除してやらないとチェーンオイルの噴出し口が詰まってきて潤滑が悪くなる。ガソリンが空になって給油する時にチェーンオイルもほぼ空になっていればチェーンオイルも所定の噴射量になっているので、それほど詰まっていないと判断できるが、その時にチェーンオイルが半分くらいしか減っていないとなると明らかに詰まっているので、たとえ現場にいてもカバーを開けて木屑を取り払う必要がある。
給油時に面倒でも必ず刃研ぎと木屑を清掃の両方する方が、切れ味が保てるので、その時にメンテナンスの時間をかけたとしても、その後の作業時間は明らかに短縮されるし、燃料の節約にもなるし、快適な作業ができるし、チェーンソーの寿命、刃の寿命も長くなるのでトータルで考えると良いということになる。
チェーンソーは切れなくなってくると木屑が細かく粉状になってくる。そうなってくると内部に詰まりやすくなるという悪循環で急激に切れ味が鈍くなってきて作業効率が落ちてくる。切れ味が保てている状態は切り屑が板状なので内部に木屑も詰まりにくい。常に切り屑の状態を意識しながら作業することが大切だ。
たった一回の作業のあとで掃除するだけで必ずこのくらいの量の木屑を回収することになる。これだけの量が内部に付着していたらチェーンオイルの潤滑にもかなり悪影響があるというのは言うまでもない。
それからチェーンオイル(チェーンソーオイル)というのはガソリンに混合する2サイクルエンジンオイルのことではなく、それとは別にガソリンタンクとは別の反対側のチェーン側に給油するものだ。回転するチェーンの潤滑用のオイルのことだ。初めてチェーンソーを使う人はその存在を知らなかったりして、チェーンオイルなしでチェーンソーを使ってチェーンを加熱させて痛めてしまうケースもあるので要注意だ。
実際に準備ができてこれから木を切ろうとする前にチェーンソーの刃を回転させてきちんとチェーンオイルが飛び散っているかを確認してから作業に取り掛かりたい。