都内で二日連続の仕事が入った。以前から交流のあった船橋の薪ストーブユーザーに連絡を取ると、快くその間の夜に宿泊させてくれることになって、お言葉に甘えさせてもらった。貴重なチャンスを生かして色々と情報交換できた。
ここの家は玄関に入ってすぐ広い土間となっていて、そこの片隅に薪ストーブが設置されている。このため薪の搬入動線が優れていて、駐車場周辺の自作の薪棚から、室内を汚すことなく持ち込める。煙突はストレートに立ち上がり屋根から出ている。薪ストーブ上部は、すのこ状の仕切りで吹き抜け構造になっていて二階部分で目立たずに洗濯物が干せるようになっている。またここから二階部分へと暖気もスムーズに伝わっていき、一階の土間に接したリビングだけが暑くなりすぎることもない。薪ストーブを使っている設計士に依頼した住宅なので細かい部分まで使いやすさと機能性が配慮されている。
煙突の引きが強烈なので、薪ストーブの扉を開いても煙が室内側に漏れてこないことはもちろんのこと、熾きの上に薪を置き、扉をちょっとだけ開くとすぐに激しい炎を吹き上げて楽に燃えてくれる。通常の空気と二次燃焼空気の制御の仕方で燃え具合や炎の出方が全然違う。青から黄色までの色々な燃焼状態が自由に楽しめる。バイメタルの温度計が天板に設置されていたが、体感温度から誤差が100℃近くありそうな感じだった。バイメタル温度計で400℃を指していても実際には300℃くらいだと思う。これに惑わされことなく、ビビらずにしっかり焚けていた。
まだ新築してから2シーズン目で薪棚作りに追われて自分で薪集めが進んでいなかったため、今シーズンは福島から通販でナラの乾燥薪を購入したということだった。完璧に乾燥している状態ではなかったが、焚けないことはないというレベル。薪ストーブの稼動中に煙突からは煙は目視できず、臭いもほとんど気にならないレベルだった。
しかし、道路をはさんで向かい側の家から薪ストーブに対する猛反対を受けていて閉口しているということだ。「薪棚が目障り」「煙や臭いをなんとかしろ」「火事の元だ」とかいう根拠のない誹謗中傷を書いた横断幕や布を自宅に貼り付けての抗議は異様な気配を醸し出していた。