斧について

初めて斧を使ったのは裏山の杉の倒木を薪にしようとした時の、もらいものの小さな片手斧だ。これでも直径が20センチクラスの杉の木だったらそれなりに簡単に割れるし、30センチクラスのものでもちょっと苦労するが周辺部から削り取っていくような割り方をすれば最終的にはなんとかなったものだ。

広葉樹の原木をゲットしてからは、さすがに片手斧では全く刃が立たなくて両手でしっかり振りかぶって割るタイプの大きな斧が必要になった。とりあえずホームセンターを探したら1万円弱くらいの和斧の在庫があった。それからヤフーオークションを探すとなんと新品で2-3千円くらいの激安の和斧も見つけることができたので薪ストーブの時と同じように「とりあえず」「ダメ元」でもいいからとこれを使ってみることにした。

その和斧は金太郎が持っているような形状のものだった。さすがに両手斧だけあって片手斧とは比較にならないような粉砕力で、今まで片手斧で苦労していた太めの原木も簡単に割ることができて感動した。もっと早く買っておけばと思った。この和斧をしばらくの間は不自由なく使っていた。

割りにくい部分はこの斧をクサビ代わりに使ってハンマーでガンガン打って強引に割ったこともある。かなりハードに使っていたので半年くらい使ったところで柄が折れてしまった。

ホームセンターで交換用の柄と代えることも考えたが、買った時と同じくらいの値段で柄だけ買うのもなんだかと思ってやめておいた。

特にこの和斧に不満もなかったので、再び同じものを買ってもいいくらいだったが、この機会に洋斧も試してみたくなった。

色々と調べたところ斧の刃の面の反対側でクサビを打つこともできる設計になっているスェーデン製のグレンスフォッシュの薪割り鎚(大斧)というものが良いと思った。これなら大きなハンマー代わりにも使えるし強力なツールとなると思った。また柄の刃に近い部分が金属のカバーで保護されていて柄の折れ防止になっていることも評価できる。

これまたヤフーオークションで新品をほぼ相場の値段で入手。一本づつ手作りで作られていて職人のイニシャルが刃の部分に刻印されているとうものだ。皮の刃の保護カバーと日本語の取り扱い説明書が付属してきた立派なものだった。

これまで柄が比較的長い和斧を使っていたので、洋斧を使ってみて初めての時は柄の短さに違和感をおぼえた。今までの感覚で振り下ろすと木にヒットしないで自分の足を割ってしまいそうになる。しかしその点については使っていればすぐに慣れてしまう。

肝心の切れ具合だが和斧と比較すると苦労しないでスパッと一発で割れる率が高くなった。和斧は長い斧で刃に勢いをつけてトルクでめりこませて割るという感じで、一方の洋斧は直接自分の力をダイレクトに伝えてパワーで切って割るという印象だ。

またほぼ同時期にクサビも購入して、割り難い手ごわいやつはクサビをこの斧の刃と反対面でガンガン打ち付けて割るようにしたので、これまでよりだいぶ作業性が良くなった。グレンスフォッシュの薪割り鎚とクサビの組み合わせは最強で、たいていの原木はこれでやっつけることができる。

面白いように作業がはかどるので体力の限界まで頑張ってしまいヘロヘロになるまでやってしまうこともある。この状況の時が危険だ。一度やってしまったのだが、クサビを打ち付ける面とは反対の刃の部分でクサビを打ってしまった。刃の部分が一部刃こぼれしてしまったが、それでもごく一部で実際の使用には全く問題がない。ボロボロになって使えなくなってしまうかとも思ったがそんなことはなく、刃の焼入れの丈夫さを実感した。

現在は購入してから1年位かなりハードに使っているが、これまでのところ柄を保護する金属板がヘタってきて取れてしまったがそれ以外は特に問題なく使えている。

かわはら薪ストーブは全国

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