薪をケチケチ、チビチビ焚いた場合の煙突トップ

薪を十分に確保できてないと、薪の消費量を心配して、ケチケチ、チビチビ焚いてしまいがちだ。

しかし、実は薪の量が少ない場合でもケチらずにガツンと高温で焚くことで、温度が上がってから空気を絞れるようになるので、逆に薪が長持ちする。
(薪は燃えず、薪から発生したガスが燃える二次燃焼モードになる)

ケチケチ、チビチビ焚くと、いつまで経っても暖かくならないので、常に薪そのものを燃やし続けることになってしまい、かえって薪の消費量が多くなるのだ。

また、薪ストーブが壊れるのかと心配し過ぎて適切な温度で焚けていないケースもある。

特にデリケートな触媒式の薪ストーブユーザーに多い。説明書にも必要以上に本体を保護してくれみたいな過保護な文言が書かれているので無理もないかもしれないけど、適切な温度で使わないと本来の性能は発揮してくれない。

バイメタルの温度計はいいかげんなので、きちんと温度管理をしたかったら、このブログの右下のお勧めリンクにあるような放射温度計を使うのが良い。


低い温度で、少ない薪で焚いている場合には普段から煙や臭いが出ている。
きちんと適切な温度で焚けば、煙突からは透明なゆらぎだけで白い煙は出ないし、臭いもそれほど気にならないはずだ。

そして煙突内に煤が多く付着する。そして煤の質も高温で焚いた時のようにサラサラのものではなく、光沢のある硬い可燃性のものが多くなる。さらに困るのはタールがこびりつくことだ。

これらの付着物に引火して煙突内が火炎放射器のように燃え尽きるまで炎がトップから噴出すことを「煙道火災」という。煙突の表面温度が1000℃に達して、建物の木部の貫通部分が燃えてしまう。
毎年、薪ストーブによる火災の報道が必ず見られるが、よくあるケースがこれだ。煙突掃除をサボって薪ストーブに火を入れると発生する。

こういうふうに低すぎる温度で誤った焚き方をした場合の煙突トップを紹介しよう。
resize1617.jpg
この写真のようにタールがこびりついてしまう。下からブラシを突いただけでは全く取れない。今回も取り外す時に固着して回しにくかった。

また直接、今回の記事の趣旨をは関係ないけど、煙突のジョイント部分にまでタールが付着している。
煙突の精度の低さが感じられる。がっちり食い込んでロックすべき部分に、これだけ漏れるという設計はいかがなものかと思った。

ただ「二重断熱煙突」というだけで選んではいけないのだけど、なかなか煙突のブランドまではユーザー側は気づかないだろう。
欧米製や中国製の場合はかなりアバウトな造りなので、これから導入を考えている人は、国産の煙突を選択したい。
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可燃性のタールや、光沢のある煤を撤去。
この作業はトップを外さないと不可能だ。
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掃除が終わって綺麗になったトップ

快適な薪ストーブライフを送るには「毎年の煙突掃除」が必要です。 掃除をしないと煙道火災のリスクがあります 使用…

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コメント

  1. yamadagaga より:

    昨シーズンは薪は十分確保できていたのですが、フルに焚くと部屋が暖かくなりすぎ、結果的にチビチビ焚いていました。
    窓を開けてでも、フルパワーで焚いてみたいです。

  2. かわはら より:

    yamadagagaさま:
    現状だとフルパワーでガツンと焚いて、暑くなったら窓を開けたり、消化したりという使い方が正解だと思います。