以前、東北地方へ行った際に声をかけていただいて、立ち寄らせてもらったドブレ700SLユーザーのぱいろまにあさまから、面白いレポートをいただいたので、本人の了解の元に、若干の加筆修正をして紹介しよう。
お世話になっております。”ぱいろまにあ”です。
700SL伝道師としてのお役目も終えて新たな第2(3?)ステージに進まれるのですね。700SLユーザとして寂しい気持ちもありますが、次なるダイヤの原石(=マニアックな機種?)のレポートも楽しみです。
施した改造とは1)断熱材換装2)バッフル板均等加熱 3)アンダイアン?の追加です。
※1)2)は川原様ほか700SLユーザ諸先輩方の経験を参考にさせていただいております。
1)断熱材換装
標準のバーミキュライトから蓄熱性能の高いソープストーンへの換装については「数シーズンほどノーマル状態で使用してから検討してみてはどうか?」とのアドバイスを頂いておりましたので、1.5シーズン標準仕様で使用してから改造を施してみました。
ソープストーンの入手については国内では困難なため、物性的に近い地元の十和田石を同等サイズで手配して入替えております。扉内面も含め4面の装着をするつもりでしたが、とりあえず既存断熱材の3面のみを入替えております。石材代としては¥3000程でした。 熱容量が増えたため巡航運転までには若干時間はかかるものの蓄熱性能が向上したためか”熾き”状態が長続きするようになり朝方の再点火も容易になりました。
十和田石は熱膨張差を考慮せずにクリアランスゼロでギリギリ組み込んだ為か現在は亀裂が生じてしまっていますが、今のところボロボロと崩壊することなく安定稼動しております。崩壊が進んでくるようでしたら僅かな触媒効果を期待してSUSメッシュ等で補強しようかとも目論んでおります。
これから製作する方は、1-2ミリ程度のクリアランスを確保して小さめにすると良いと思います。
2)バッフル板均等加熱
こちらはこの記事を参考にさせていただきました。
排熱の流れをイメージし耐熱レンガをバッフル板上部にレイアウトしてレンガを回り込む熱がバッフル板の上部両端に拡散するするように細工してみました。ワタシの場合は非常にシンプルな配置に落ち着いております。
2次燃焼空気が十分に加熱されるようになった為か炉内の全幅にわたり効率的に2次燃焼が進んでいる印象を受けます。この辺はまだまだ改善の余地が有りそうですが、立ち上がりと蓄熱性のトレードオフになりそうなので、更に時間をかけて最適解を見つけていきたいと思います。
・・・で、結果はといいますと焔の揺らめきをyoutubeにアップしてみましたので是非ご覧ください。
1)2)の効果が各々どの程度効いているのかは分かりませんがシビアなコントロールも不要で画像のような落ち着いた2次燃焼が可能となり大幅な性能向上が実感できました。(薪の乾燥影響も大きいのだと思いますが???。)
3)アンダイアン?追加
以前より薪が崩れて窓や全面の灰受けが汚れ易いのが気になっていたので薪くずれ防止の方策を模索していましたが画像のようなSUS配管を取り付けてみました。
加工&取り付け方法は画像を見ていただければ一目瞭然でご説明するまでもありませんが、注意点としては熱膨張差を吸収するために3-5mm程度のクリアランスを設けることくらいでしょうか?当初クリアランスをつけずに設置したところ、パイプが曲がり危うく窓を割ってしまうところでした。こちらは廃材利用のためコストは¥0です。
デメリットは灰の除去、五徳の出し入れの邪魔になることくらいですが、画像を見ていただければお分かりいただけますとおり位置的には殆ど気になりません。もちろん焔の揺らめきを損ねることもありません。
改造時の状態は、一部のドブレ700SLユーザからは「美観を損ねる!」とお叱りを受ける画像かも知れませんが弊宅では実用的な薪ストーブとして使い倒している状況です。
以上、アドバイス頂きましたとおり1.5シーズンほど辛抱?してノーマルで使用してみた経験と比較してみると、今回の改造で使い勝手が格段に向上したことを実感しております。
基本性能は良いのは言うまでもありませんが、700SL全体が醸し出す雰囲気はCADでは表現できない流麗な曲線で構成されておりクラフトマンシップを感じさせる名機だと思います。ある意味、昭和初期の旧車好きなら理解して頂ける感覚ではないでしょうか?
以上、長々とした駄文レポート失礼いたしました。これからも川原様の薪ストーブに纏わる記事のアップを楽しみにております。
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とてもすばらしいレーポートですね
同じ700SLを使ってる私にはとても興味がある改造です。試してみたい!!
あとは蓄熱と立ち上がりのバランスのいいところを見つけるのが難しそうですね。
けんいちさま:
十和田石への換装は簡単で効果が大きく、お勧めできます。
バッフル板上部での蓄熱は、実験して色々試すのが良いですが、これも天板を外せば楽勝ですね。
十和田石、そのような特性があるのですね。
今回かかった費用もすばらしい。
これならトライしてみる気になりますね!
まだまだ私は700SL初シーズンですのでまずは何も手を加えていない状態でしばらく付き合ってみます。それもまた初心者故、試行錯誤で楽しいものです。焚き付け一つとっても都度少しずつ条件が異なるので毎回へばりつきながら観察しています。
目下の悩みは火持ちが思ったほどよくないこと。気持ち良いくらい豪快に燃えてくれます。着火が楽で助かるのですがそこまで薪リッチではないので・・・^^;。樹種も関係してるかもしれません。針葉樹も多いので。あと自分の空気調整が上手でないこともあるでしょう。燃え方を緩やかにしたくてダンパーを全閉にすると横引きが1mあるせいかちょっと酸欠ぎみになるようで燃え残りが出てしまいます。ベストポジション模索中です。
諸先輩を追いながら日々研究です!
mkさま:
どう頑張っても、針葉樹は広葉樹と比べて火持ちがイマイチで熾き火の残り方も少ないです。こればかりは樹種に特性の違いなので、どうしようもないと思います。
今後、広葉樹の薪が集まりだしたら、また別の世界が見えてくると思います。
ダンパーは全閉ではなく、微妙に開いている状態がちょうど良いとおもいます。その調子でベストポジションを見つけて下さい。
かわはら様
駄文レポートをブログ公開に加筆修正いただきましてありがとうございました。
次なるダイヤの原石?養子?は個人的に国産「AGNI」が希望だったりします。
けんいち様
当初は巡航運転までの時間が犠牲になるのではないかと心配していましたが、
気になるほどでもなく、蓄熱性能向上のメリットが大きいと感じています。
毎朝の再点火&立ち上げもオキが十分残るようになったため楽勝になりました。
mk様
十和田石の特性は「ハウス用蓄熱型薪焚き暖房装置の開発」というレポートで
知りました。
ソープストーンに近いんですよね。興味おありでしたらネット検索で
すぐに引っ掛かりますよ。
ぱいろまにあさま:
ご本人からのフォローありがとうございます。
国産の鋳物製薪ストーブの「AGNI」は私も現物をチェック済みで、お勧めできる一品だと思っています。
それも将来的には紹介したいと考えていますが、その他にも、ヨーロッパ製で2メーカーくらい控えています。
そうですね、広葉樹も集めたいのですが、薪集めも初心者なので試行錯誤です^^;。
ダンパー含め、操作もいろいろ試してみます。
十和田石の特性、ぱいろまにあ様の研究熱心さから得た情報だったのですね。ソープストーン、国内ではどうにも入手が困難なようですよね。かつてケニアのお土産の工芸品で初めて知ったときはすべすべでまさに石けんと見まごうような面白い石だな~、くらいに思ったものですが、こんな特性があり、そしてそれが日本では入手できないと知ったときには驚きでした。でもせっかくなので地産地消?!国産十和田の石を使うのも楽しそうですね。将来的に視野に入れたいと思いました。
mkさま:
初年度は試行錯誤の連続だと思います。
少しづつ色んなことを経験して実感として身についていくと思います。
応援していますよ。
以前、Yさんに、ソープストーンの輸入を頼まれたことがあり、結局、コンテナ一本単位でないと輸入が難しいということがわかったん(自分の知っているチャンネルでは)ですが、その時に、代替品として、十和田石を紹介したのを思い出しました。
ロケットストーブも、外装に十和田石を貼って蓄熱するオプションがあると面白いかもしれません。
個人的には、Hearth & Homeで儲かるようなことがあったら、大きなお風呂を十和田石で作りたいです。
これは、十和田石革命が起きるかもしれませんね!
安価なら、私のところも、バーミキュライトやサイドの遮熱板、変えてみたいですね。
ところで質問なのですが、熾火を維持するためにもある程度の酸素が必要と思いますが、その場合は、ロストル下1次、背面2次、エアーカーテンのどの部分による流入の作用が大きいのでしょうか?
機種の特性にも寄ると思いますが、700SLだったらという事で。