とても順調だった九州ツアーの最後の最後に台風15号「ファクサイ」でハマった

今回の九州ツアーは、予定通り、段取り通りに概ね進んだけど、最後の最後の帰り道に予期せぬ台風15号「ファクサイ」の影響で大変だった。

台風は突発的に発生するので、だいぶ以前から予定を組んでいる長期ツアーのスケジュール調整の時点では、全く読めない。そのため、思い通りにいかないのも仕方ない。
状況に合わせて最善を尽くすしかない。

関東へ帰る前夜の9月19日深夜に台風が関東に接近して千葉市に上陸した。

天気予報を見て「自分が戻る頃には関東から通り過ぎてしまって、大した影響はないだろう」と甘く考えていたが、予想を大きく外して、帰宅時は交通機関が大幅に乱れた。普段ならば10分で通過できる区間を2時間以上かけてノロノロ運転で、やっと高速道路から降りることができた時には「やれやれ」と思ったが、それはまだ序章に過ぎなかった。

帰路の途中で、千葉に戻らないで、直接翌日の都内の設置工事の現場近くに宿を取ることも考えたのだけど、兵庫から積んできたヒミエルストーブを軽トラの荷台から降ろさないと、翌日の薪ストーブ設置工事の薪ストーブが積めない。

九州ツアーに行く前には「完璧な段取り」だと考えていたのだけど、台風15号のために大きく予定が狂ってしまった。
それでも移動中とか工事時間帯に台風直撃(遭遇)しないだけマシ(※)と前向きに考えるしかない。
そう割り切って、諦めて覚悟を決めて被災地に突入した。

※以前の関西ツアーからの帰りの状況

関西ツアーの帰りに台風12号を抜けて神奈川に立ち寄って現場確認
「これからリフォームして、サンルームを作って、その中に薪ストーブを設置したい」という案件が神奈川県藤沢市であった。 今回の関西ツアーの...

渋滞にハマっている途中にも、他社施工のお客様から電話があって「強風で煙突トップが吹き飛んでしまった」という話があった。さすがに、すぐには行けないので、「近いうちに見に行く」とだけ返しておいた。しかし、それも今回、千葉に滞在していいるタイミングで処理してしまおうと思っていた。

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「災害通行止」の電光表示板を見ながら、全然動かない高速道路の車列
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全ての車線が閉じられて強引に料金所に絞られるので大渋滞
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この先まで行ければ、だいぶ時短できるのだけど・・・・
高速道路から降りた後の一般道路は大規模停電の影響で、信号機が消えていたところが多かった。

頼りのラジオも都内の出来事ではないので、千葉県内の道路の災害による通行止めや渋滞の情報などを、全く放送してくれない。

マスコミは東京人による東京人向けのものなので、東京以外の地域のことは、重視してないというのが、こういう時によく解る。港区から30キロ離れた地域のことは興味の対象外。

取材はネットでというのはマスコミの最近の風潮だと思う。

時折、DJが「停電しているところもあり大変だと思いますが頑張って下さいね~♪」なんてお気楽な口調でのコメントをはさみながら、普段通りの楽しい番組が進行しているだけだった。

23区内で雪が数センチ積もると繰り返し何度もニュースになるのに、今回はあまりに情報が少なく、びっくりするくらいだった。

そのため、その場その場の道路状況を見極めて、自分自身で推測、判断して迂回経路を探すなど、臨機応変な対応をすることが求められた。

高速道路から降りても、信号が点灯していないので一般道の交差点の前ごとに大渋滞。
交差点を通過するのにかなり時間がかかった。表通りは信号停電で渋滞するし、いつも通っている裏通りは倒木で通れないし、適度と思われる県道クラスを駆使して帰った。

その日は、明るいうちに帰宅して、薪ストーブの積み替えをして、翌日の都内での設置工事に向かおうかと思っていたのだけど、帰宅したら真っ暗になってしまっていて、何も作業ができなかった。

これまでも並みのクラスの台風が近くを通ると、強風で枝が折れたり、倒木で電線が切れての停電はよくあったのだけど、今回は強い台風の直撃だったので、送電線の数十メートルの巨大な鉄塔が倒れたらしい。

「復旧に2-3日かかる見込み」という当初の報道だけど、そんなのは全く信じられないのが、被災地にいた自分自身の素直な印象だった。そして、その直感の通り、現実の復旧期間は3週間以上(※)だった。

※9月13日15時時点で、9月27日までに概ね復旧の見込みと東電発表

※結局、我が家の地域では9月20日の日中に停電復旧で、約2週間の停電で済んだ(近所の取引先からの情報)けど、全面復旧までは、まだあと1週間程度(トータルで3週間)かかる見込み

こうなると、しばらく電力が使えないのがきつい。エアコンや冷蔵庫が使えないのはもちろんのこと、井戸のポンプも動かずに断水する。また家でネットができない。携帯電話も基地局のUPSのバッテリー落ちで圏外になっていたし、自宅に戻ると情報が全く入ってこなくなる。
東京で予定している工事当日、早起きして、日の出前の暗い時間帯からヘッドランプを装着して、入れ替え作業をした。前日の帰宅時の一般道路の交差点での信号無点灯による渋滞や、高速道路の出口渋滞したことを考慮して、まだ車の少ない時間帯に早く出かけて、現場近くで待機する作戦を取ることにした。時間ちょうどに到着しようなんて考えても、全く到着時刻が読めない特殊な事情だから、できる限りの対策を取った。
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一般道では倒木と、折れた電柱で道路が半分ふさがっている場所を「崩れ落ちてくるのではないか」という恐怖を感じながら通過しての帰り道
コンビニ、街灯、看板の照明など普段なら当たり前に夜間は点灯しているのが当たり前で見慣れているのだけど、真っ暗で不気味な街の様子で恐怖感をおぼえた。
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明るくなってから自宅周辺の別の道路を通ったら、そこも倒木で、電線が切れて道を這っていた
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道路には切れた電線が・・・・

今回の大規模停電では、自宅の井戸水のポンプが動かないので断水しているのはもちろんだけど、携帯電話も基地局の電源が落ちているので機能せずに圏外表示で、ネット(メール)も全くできない状態が続いた。

自分の持っている端末を車のバッテリーで充電したところで、自宅では使えないのだ。
そのため車で30分程度の停電していないエリアまで移動しないと情報が入ってこない。

工事、煙突掃除などの仕事や買い物の際に、出先で通信するということを余儀なくされて、連絡が必要なお客様や取引先と、すぐには連絡がつかない状態だった。

こういう時に、折り返しの電話を求められても正直困ってしまうというのが本音だけど、相手は全くそういう状況までは認識してくれていない。

人間、自分がその状況に実際に置かれて、初めて相手のことを本当には理解できるのだから、仕方ない。

九州ツアーの直後だったので、たまっていた関東での仕事が、それなりにあったので、用事をこなす際に、被災地と、それ以外の地域を、頻繁に移動して実感したことがある。

不自由しているのは停電している限られたエリアだけで、逆に言えば、隣接する市町村に行けば、普通の日常生活が送られていて、そこの人たちは全く不自由していない。

例えば、私が水を入れるポリ容器をホームセンターに買いに行ったら「まだ断水、停電しているのですか?大変ですね」って店員に言われたけど、他人事みたいな印象を受けた。

まあ、いつもと変わらない日常生活を送っていたら、当然だと思う。
同じ千葉県内の人でもそうなのだから、他府県の人から見たら、なおさらだろう。

これからの時代は海面温度の上昇の気候変動によって台風はますますパワーアップしてくるから、将来を考えると送電線を埋設配管した方が良いような気がするのだけど、そのためには膨大なコストと時間がかかる。

それよりも台風の度に復旧作業を繰り返した方が安いという経済原則が適用されているのだろう。

「復旧するまでの期間は自助努力で何とかしろ」というのが供給者や政府、自治体の本音だと思う

。ライフラインという公共性を考えて、長期的視点に立って少しづつ電線の埋設を進めて欲しい気もするが、過疎地に適用するのは現実的には無理なんだろうと思う。

都内と違ってコンクリートやアスファルトに覆われてない地面が多いから、その気になればユンボで掘り起こして、比較的楽にできるとは思うが予算の問題、法律の問題と色々難しいのだろう。

そのため、私は自衛のために7年くらい前から、自宅で最低限の防災対策(生活用水と電気)は確保できるようにしている。

まあ、これらと飲料水の備蓄、薪ストーブがあるので、とりあえず、これまでの災害時の現状では何とか、サバイバル生活で、しのいで、やっている。1週間程度なら、この程度の対策で何とかなるが、それ以上はけっこうきついと思う。

長期化する場合は素直に避難した方が良いだろうと思う。

今回は、たまたま上陸地点が千葉市だったけど、少しそれて都内直撃の台風だったら、想像を絶する大混乱になっただろう。
そんなかんだで、非日常の、九州ツアーの帰り道で、困難な夢の中にいるような感じだった。

今回の災害で、各方面から心配して声かけしていただいたり、支援物資を送っていただいたりの応援をありがとうございました。おかげ様で、無事に乗り切っています。

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コメント

  1. Mr.トリデ より:

    この度の台風、御社のある山武市も台風や停電の影響を受けていることがテレビやtwitterなどでこちらにも伝わってきて、かわはらさんの仕事に大きな影響があったのか心配していましたが、実状が分かり少し安心しました。マスコミの東京偏重、ライフラインの長期的な視点による整備が進まないこと、全く同感です!!
    明日、明後日の薪作り体験イベントが無事に開催できるようお祈りいたします。

  2. もんも より:

    本当に大変な状況でお疲れのことと思います。
    ご自愛くださいませ。
    2年前に台風直撃、7月の大雨で3日間閉じ込められる経験をいたしました。
    自宅も勤務先も停電で不便な生活をしていたすぐ近くで日常生活を何不自由なくおくっている地域。
    不思議な体験でした。
    災害時の備えは3日分あれば大丈夫だろうと思っていましたが、
    今回の千葉の災害をみて考えを改めているところです。

  3. かわはら より:

    Mr.トリデさま:
    ご心配いただき、ありがとうございます。
    明日、明後日のイベントは天候もイマイチのようなので、ゆるーくやります。自然にはかないません。

  4. かわはら より:

    もんもさま:
    同じような体験をされているのですね。ご理解いただき、幸いです。
    私も3日分の備蓄は最低限だと思います。できたら10日分くらいは欲しいところですね。