薪ストーブの選択のポイント

薪ストーブは素材や仕組みなどにより、特徴がかなり異なる。

展示している薪ストーブ店は少ないので、あまり馴染みがないと思うけど、石製の薪ストーブもある。

ハースストーン

石製の薪ストーブ

上の写真は私が北海道札幌市の新築住宅に設置した直後の現場だ。まだ養生も取れてないところだ。この薪ストーブはアメリカ製のハースストーンというメーカーのクラシックタイプの形状だけど、以下のように、スイス製のトーンベルグというメーカーでは重量が300-600kgクラスの石製の、冷蔵庫みたいな大きさと形状の蓄熱型の薪ストーブもある。

このような重量級の薪ストーブは本当の意味での「蓄熱型」で、一度全開でガツンと薪を焚いたら、その後12時間くらいは追加で薪をくべる必要もなく長時間「遠赤外線」を放出し続ける。極めて燃費が良い。燃費が良すぎて「薪を追加投入してガンガン焚くのが楽しい」という人には、合わない性質を持つ。

その他の素材として、一般的な鋳物製、鋼板製があるが、ざっくり特徴を言うと、以下のような感じだ。

鋼板製は立ち上がりが早く、熱が痛いほどジリジリとくる
鋳物製はじっくりジワジワ温まっていき、鋼鈑と石の中間の性質
石製は立ち上がりが遅く、心地良い陽だまりのような温かさが長時間続く

ちなみに、この下のランキングバナーの2台並んでいる薪ストーブの画像の左側が鋼板製、右側が鋳物製だ。これらの素材は、多くの薪ストーブ店でも展示されているので、馴染みもあるだろう。

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「夫婦共働きで昼間家には誰のいなくて帰宅後に火を入れたら、なるべく早く温まりたい」とか「別荘に到着後、少しでも早く温まりたい」という場合には鋼板製をお勧めする。火入れ後30分程度である程度暖かくなる。

「昼間は人が常に家にいて常時焚き続ける」という場合には石製をお勧めする。火入れ後2時間程度である程度暖かくなる。立ち上がりは遅いけど、逆に一度蓄熱したら、火が落ちても暖かさが長続きするので、再着火の時は蓄熱している分だけ、他の素材よりも立ち上がりが早いという特徴がある。

鋳物に関しては、その中間的な性質なので、どちらにでも中庸な感じで対応可能だ。火入れ後1時間程度である程度暖かくなる。

室内も氷点下近くまで冷え切った別荘に到着後「すぐに温まりたい」というニーズのところに、ゼロスタートから立ち上がりに2時間程度要する石製のストーブではマッチングしないし、定住の自宅で常時焚いている使い方のところに、痛いような強烈な熱さを感じる鋼板製だと、心地良さが今一つだ。自分の求める暖かさの速さと質のターゲットを定めて、それに合う素材を選択しよう。

素材が決まったら、次は大きさだ。暖房する部屋の面積と、家の断熱性能によって、適切なサイズが決まってくるが、これは設置する環境、状況によって全く異なるので、一概には言えない。ケースバイケースとなるので、具体的な案件ごとに考えていくのが良いと思う。

薪ストーブに何を求めるのかというところは人によって様々だ。設置する環境もそれぞれの個別に全く違う。

そしてメーカーもたくさんあるし、機種はびっくりするくらい選択肢が多く100種類以上あって、正直なところ、私も全部は把握しきれてないくらいだ。お客様のニーズに近い機種を選択するために、一緒に考えながら、お手伝いができたら幸いだ。自分で焚いたことのある機種については、知っている限りで嘘偽りなく一長一短はお伝えするし、焚いたことのない機種は勉強していきたいので、その機会を与えていただけると幸いだ。

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コメント

  1. KOUDA より:

    ハーツストーン使っているユーザーから一言。
    全く使用したことのない人の記事と思われ、誠に遺憾ですね。それが多くの読者をもつ方のブログです。誤解というか、間違った認識を与えますのでここで解説させてください。
    確かに石のストーブは鋳物以上に立ち上がりが遅いです。ゼロ焚きだしなら・・・・・遅いでしょうね。
    ただ別荘でもない限り、冬季はほぼ毎日火を入れるわけで。夜と朝火を入れる、そうした普通の燃やし方をしていれば、本体が蓄熱しているので、鋳物ストーブよりはるかに早い時間で二次燃焼になるのです。
    つまり鋳物よりも早く部屋が暖まるのです。
    熱を出すまで2時間かかる、というのは大変誤った認識ですので訂正お願いします。
    もう少し理屈で書くのではなく、実態を把握した上での記事をお願いします。

  2. かわはら より:

    KOUDAさま:

    今回は別荘到着後にすぐに暖まりたい場合には石の薪ストーブはふさわしくないということで書いています。実際に部屋が暖まるには2時間くらい普通にかかるのが現実なので、訂正する必要はないと思っています。

    別荘ではなく定住で毎日使う場合には、おっしゃる通りですね。

    ちなみに私はハースストーンの薪ストーブを複数設置してきて、ユーザー宅で何度も泊まって焚いているので「全く使ったことのない人の記事」ということも実情とは違います。

  3. やすはら より:

    こんばんわ〜
    お久しぶりです。
    うちのヘリテイジの写真を使ってくれて光栄です。
    今年2年目も過ぎ、順調に稼働しつつ味も出てきました。
    かわはらさんのおかげで、快適な石の薪ストーブライフを過ごせています。
    感謝

    • かわはら より:

      やすはらさま:

      ご無沙汰しております。快適に使っていただいているようで、うれしいです。コメントもありがとうございます。

      まだ内装工事中の現場で焚かせてもらって、職人さんたちが集まってきたのが印象的でした。今はご家族を温めていますね。

      養生の取れた生活の場としての薪ストーブも見てみたいです。そのうち機会がありましたら、見せて下さい。