「なんちゃって」な高気密高断熱住宅ではなく、本物の超高気密高断熱住宅へ薪ストーブを設置した事例。
火入れ説明の当日は、屋外は肌寒くて「薪ストーブに火を入れるには最適な日だな・・・」と思っていたが、魔法瓶のような住宅なので、家の中に入れてもらったら、室内は意外と暖かくて、びっくりした。
こちらの住宅は第一種換気システムで、吸気、排気とももに換気扇を使っていて、吸気量、排気量を個別に制御できる優れたシステムだ。吸排気のバランスが取れていれば、室内は負圧にならないけど、現実的にはフィルターが目詰まりすると吸排気のバランスが崩れて負圧になることもある。
ちなみに、第三種換気での高気密高断熱住宅だと、換気扇で単純に排気しているだけで、吸気は自然なので、思いっきり室内が負圧になって、薪ストーブを焚くと煙が室内側に逆流するリスクが非常に高い。(この場合は、焚きつけの際に、窓を開けて、室内と屋外の気圧差をなくすことで解消できる)
焚きつけの前に、換気システムの設定を色々といじってみて、煙突から薪ストーブ経由で室内への風の流れが発生してないことを確認してからの火入れとなった。
無編集のリアルタイムの動画を撮ってあるので、そちらを見てもらうと判るが、けっこう焚きつけには苦労した。今回持ってきた薪は、薪棚の位置が悪かったようで、3年経過していたにも関わらず、乾燥が今一つで、焚きつけ後に薪を投入したら、炎が小さくなってスムーズに立ち上がらないという悲惨な状況で、久々に乾燥不足の薪の悲しさを実感した。「薪の乾燥不足」に加えて、さらに「屋外は強風」と薪ストーブを燃やすには、かなり過酷な状況だった。
今回も新品時の薪ストーブから出る塗料の焼けた臭いを外に出すためと、換気システムの、気圧差の影響を排除するために窓を開けておいた。
当店で施工した薪ストーブ工事では、工事をしたらそれで終わりではなく、このように丁寧に時間をかけてレクチャーをしている。
今回の取り扱い説明は、まだそれほど寒くなかったので、追加薪をそれほど行わずに、鎮火させたが、今後本格的に寒くなってからの稼働が楽しみだ。薪ストーブが本格稼働したら、また施主さんのブログも更新されると思うので、そちらも楽しみにしている。
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