日本でも多く普及しているバーモントキャスティングス社のアンコールですが、装着されている触媒が「消耗品」だと認識しているユーザーはどれくらいいるのでしょうか。
燃費向上に寄与する触媒は灰による目詰まりの清掃など、定期的なメンテナンスをしないとその性能を充分発揮してくれません。
写真のアンコールは新型で、触媒へのアクセスが簡単になっています。
触媒が収まっているスペースも熱で変形して取り外しが困難な鉄製からセラミック製に変更されていますので、旧モデルと比較してメンテナンス性が格段に向上したと言えるでしょう。
ですが製品寿命の長い薪ストーブ、旧モデルを使用されているユーザーもまだまだ多いはずです。
ここではアンコールの旧型モデルに絞り触媒清掃の手順をご紹介します。
- 1.スロートフードを取り外す
-
触媒にアクセスするためスロートフードを取り外します。熱により変形し取外しにくいときはハンマーなどで加減をしながら叩いて取り外します。
外れました。
- 2.ファイヤーバックを外す
-
左右の楔を外し、ファイヤーバックを取り外すとこのような状態になります。これが二次燃焼ボックスです。
- 3.二次燃焼ボックス上部の蓋を外す
-
二次燃焼ボックスの上部の蓋を外すと触媒が出てきます。
- 4.触媒を取り外し清掃する
-
触媒を取り外し、
刷毛で灰を取り除き詰まりが無いようにします。取り付けは逆の手順で組み立ててください。
定期的なメンテナンスと正しい使い方を
今回取り外した触媒は金属ケースが歪み触媒がちょっと欠けていました。
この状態ですと次回のメンテナンス時には要交換でしょう。
正しく使えば燃費が向上する触媒機、シーズンオフにはきっちり清掃し場合によっては取り替えて本来の性能を維持しましょう。
また、取付店から正しい使用説明を受けていないケースも多く見られます。
そういうケースでは低い温度でダンパーを閉じてしまい、煙や煤を大量発生させてしまっていることが多いのです。
その使い方ですと触媒機の性能を正しく発揮できないだけでなく、近所からのクレームで薪ストーブが使用できなくなる恐れもあります。
天板の端、温度が低い場所を放射温度計で測り、250度程度まで上げてからダンパーを閉じましょう。