『アスペクト』は小型モデルですが、縦型のため炉が広く、ガッツリたくさん薪を入れることができます。
今回の燃焼テストは炉内の高さを生かし薪を詰め込み、途中で薪を追加投入しないで済むようにしました。
焚き付けも簡単、スムーズ
「上から着火方式」で焚き付けをしました。
炎が立ち上がったら、すぐに扉をきっちり閉めても大丈夫です。
順調に燃えていきます。
動画:焚き付けから90分経過
焚き付けてから90分後の燃焼の様子です。
気密性の高いストーブにありがちな、「良く燃えないので扉を少しだけ開けて空気を送り込んでやる」というテクニックも不要で簡単です。
空気調整レバーは一つでコントロール性も高い
全開でガンガン焚いて温度を目いっぱい上げます。
1次空気も2次空気もレバーひとつ
ある程度温度が上がってきたら、空気調整をします。
空気調整は中央部分のレバーを押し入れることで空気を絞って調整する、ワンレバーの押し込み式です。
- 最初の半分くらいまで押し込むと一次空気が完全に塞がる
- 残りを押し込んでいくと二次空気が絞られていく
という合理的な設計です。
別々のレバーで調整しないで済むイージーオペレーションです。
ガラスも曇りにくい
一晩中、夜中から朝まで15時間連続でガンガン焚き続けた状態がこの写真です。
灰がかなり積もっていますね。
曇っているのは薪止めの前、「炎が当たらない部分のガラスだけ」です。
扉を開いた写真を見ると凄く汚れているように見えるかもしれません。
しかし煤けているのは薪止めの前、炎が当たらなくて温度が低い部分だけです。
そこもガラスの周辺に黒いプリントが施されていますので、扉を閉めた状態ですと表面からはあまり目立ちません。
それ以外の部分は煤けたり曇ったりすることもなく、かなり綺麗です。
ガラスの曇りや煤けに関しての総合的な評価ですが、「同条件下で焚いた場合」には他メーカー他機種より優れている(曇りにくい・煤けにくい)と思います。
長時間持続するオーロラ
空気調整がうまくいくと青白い光のオーロラ炎が長時間綺麗に踊り続けます。
今回のテストバーンでは、15時間連続でハードにガッツリ焚きました。
最初の6時間くらいは、縦型で炎が立ち上がるのが綺麗で迫力があるとは思いましたが、なかなか青白いオーロラ炎が出ませんでした。
しかし時間が経過し少しづつ炉内に灰が溜まっていき炉床が熾火で満たされ始めると非常に綺麗な青白いオーロラ炎を見せてくれるようになりました。
この薪ストーブの本当の実力は2-3時間チョロっと焚いても評価できないと感じました。
今回焚いたモデルは英国本国仕様で、7月に日本で発売される時までに若干の改良やアクセサリー、補器類の付加などが施されることになっています。
ですので当記事写真のままで販売されるわけではありませんが、基本性能や燃焼傾向は今回のデモンストレーションで評価できたと思います。
小型ストーブをお考えの方に
発売されればハンターストーブではスカゲンと双璧をなすモデルになることでしょう。
小型モデルを選択する人で、縦型が好みの方はアスペクト、クラシックタイプが好みの方はスカゲンということになりそうです。
2017年7月以降に小型薪ストーブを導入予定の人は充分検討に値するでしょう。