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触媒機の煙突ダンパーは必要なのか?

触媒機には本体内にバイパスダンパーが内蔵されている。初期の焚きつけの低温時には排煙が煙突に直接抜けるようになっていて、炉内に熾き火がたっぷりになってからバイパダンパーを切り替えると、排気経路が触媒を通るようになる。

この時には排気経路が長くて、くねくねと複雑に曲がりくねって、なおかつ触媒を通るようになるので、本体内だけでもかなりの排気抵抗になる。

触媒機にも煙突ダンパーをつけているケースもけっこうあるようだけど、使い方を誤るとリスクが大きい。
初期焚きつけの後、ガンガン追加薪を投入して熾き火をたくさん作っている段階でバイパスダンパーをまだ閉じていない時には、適切に煙突ダンパーを調整することによって炉内に熱を溜め込んで熾き火を早く作る効果が期待できる。

しかし、その後でバイパスダンパーを触媒側に切り替えた後には煙突ダンパーを開放状態にしないと、排気の抜けが悪くなって、炉内で不完全燃焼を起こすようになる。

この時の典型的な症状は炉内でのバックパフと呼ばれる炉内での小爆発だ。
酸欠になって不完全燃焼したガスが炉内に溜まって、それに空気取り入れ口やからやガスケットの隙間からの酸素が供給されて爆発する現象だ。

これは極めて危険な状態なので、気をつけたい。一酸化炭素中毒や火災のリスクが大きい。

触媒機で煙突ダンパーを設置する工事自体がリスクが高いと思う。本当に薪ストーブの裏も表も解っていて使いこなせるマニアックなユーザー以外に設定するのは間違えだと思う。
(きちんと使い方を理解して、バイパスダンパーを触媒側に切り替えたら、煙突ダンパーを必ず開放できる人であれば問題ないけど、普通のユーザー、そして初心者ユーザーはそこまでできないことの方が多い)


他の薪ストーブ屋が設置して、私がメンテナンスしている触媒機ユーザーのところにも煙突ダンパーが設置されていたけど、がた付きもあったし、これはユーザーに話して結局、撤去した。撤去した際、ダンパーの軸の取り付け穴から煙が漏れるかと心配する人もいるかもしれないけど、漏れることはない。

かわはら

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  • この重要なテーマを極めて分かり易く解説しているしその内容は大変示唆に富み貴重な記事(触媒機とダンパーの関係性について)であると言わざるを得ません。
    薪ストーブ本や、触媒機のショップでは知っている人も要らしたとは思うのですが、こうまで明解な論説は初かなと。
    それこそ日本の市場に多い触媒機の方々には価値があると思いました。
    私はCB機ファンですが、意図的に
    狙いが有って明日二重煙突にダンパー設置を予定していたのでCB機の方々にもその差がより鮮明に理解出来たことに心から感謝します。
    全国でチームカワハラ、別称NPO
    オーロラクラブもしくはNPO再生エネルギー環境協会を組織しませんか?
    会員は太陽光発電&薪ストーブオーナーもしくは予定者と別荘所有者の友好団体組織。
    名誉会長:某有名人(秘密)
    会長:未定
    事務局長:川原さん
    顧問:某政治家
    副会長:うさぎ
    後援:関係省庁、関係社団法人
    協賛:関係企業
    ガハハ!(超嬉しいときの独り言)
    ウフフ!(超納得した時の含み笑い)

  • うさぎさま:
    面白そうな計画ですね。
    作戦会議、やりたいですね。

  • 触媒機と煙突ダンパーとの関係は、かわはらさんが書いてある通りだと、私も思います。
    ストーブ内での排気経路の長さや曲がりが、結果、煙突ダンパーと同じ働きをするため、焚き付け直後のドラフトの弱い時期には、バイパス経路を使わざるを得ない。
    薪がしっかりと燃えて、十分なドラフトが出来て初めてストーブ内の排気抵抗に勝つことが出来る。
    でも、そこで既に煙突ダンパーの役目をストーブ本体が果たしている訳だから、ダンパーを閉じると不具合が発生する。
    至極、分かりやすい原理です。
    で、触媒機の燃費の良さは、実は、このストーブ内での排気抵抗の高さによるものだ、というのが真相のような気がします。(煙突ダンパーの役目を薪ストーブ本体がしている)
    CB機+煙突ダンパーで、触媒機と同等の燃費を出せるのであれば(比較はなかなか難しいですが)、「触媒」自体は燃費向上の役には立っていない、というが言えるかも知れませんね。

  • こんばんわ
    おっしゃる通り。
    初心者には難しいセッティングですよね。
    触媒機に煙突ダンパー・・・
    でも、使いこなせればハイレベルな燃焼が期待できると思いますが・・
    要はきちんと説明できるショップが少ないって事が問題ですよね?

  • ハハハ、我が家も触媒機ですけど煙突ダンパー付いてます
    ってか付けました。自分で設置だし色々試したかったですからね
    やはり触媒運転にしてからダンパー触ってないですね。下手に排気を悪くしたら煙が出そうだな~って思ってましたので
    でも色々毎日いじってますが(笑)
    触媒運転に切り替える前には確かに少し煙突ダンパーいじってますね
    で、↑ゆで落下生さんが言われる様煙突ダンパーを閉めた時と触媒運転の時ではそれでも触媒通してる時の方が燃費もいい様な気がします
    まだ薪スト1年生ですから実際どうなのかはハッキリと言えないし断言できませんけど
    あくまでも感覚的にです
    でももしかしたら煙突ダンパーの使い方をマスターしたらゆで落花生さんが言われる様になるのかもしれませんね

  • メーカーカタログの小難しい説明よりも、かわはらさんのこのブログのほうが、何倍もスッキリと理解出来るから、メーカーが謳う「触媒効果」についも、疑って掛かっているだけです。(少々性格悪いです)
    触媒機もCB機も、キチンと燃焼させればクリーンな排気となるわけで、排気がクリーン=薪が完全燃焼=薪が持っていたエネルギーが熱エネルギーに完全変換、ということで考えれば、薪から熱に変換されるエネルギーは、触媒機もCB機も大差ないように思います。
    ただ触媒機はストーブの構造上、排気抵抗が大きいため、ドラフトが弱い=排気量が少ない=室内に熱が還元されるという特徴を持つので、CB機も煙突ダンパーを付け、触媒機と同等の排気量にコントロールしてあげれば、触媒機と同等の燃費に落ち着くような気がします。
    そうなると、「触媒」自体は、なんら燃費向上には役立っていないのかな、と。

  • それから触媒機は、あまり温度を上げすぎると、触媒含め2次燃焼室を傷めてしまうために、CB機ほどガンガン焚くことが出来ないようです。
    ガンガン焚かない=薪の投入量が少ない=結果見かけの燃費が良い、ということも考えられます。
    (その分、部屋は暖まらないのですが)

  • ゆで落花生さま:
    その推測、意外と当たっているかもしれません。

  • saryoさま:
    おっしゃる通り、使いこなせればハイレベルな燃焼が可能です。そのように記事にも書いてありますが・・・
    しかし、その取り扱い説明をできるショップは、ほぼないと思います。焚きつけから二次燃焼までさえもまともにやらず「火入れ式」でお茶を濁して逃げ帰っているのが実情ですからね。

  • ぐりむさま:
    自作DIY設置ユーザーの場合はいろいろと自分で研究、勉強もするし、試行錯誤するので、つけても問題ないと思っています。

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