お勧めできない室内側オールシングル煙突施工

低予算重視で薪ストーブを導入する場合に一番最初に削られがちな部分が煙突だ。
新築二階建ての場合には吹き抜けにして、室内側を全てシングル煙突にして、屋根の貫通部分から上だけ二重断熱煙突にするケースが多い。特にハウスメーカーや工務店(経由)で施工するとこういうパターンになりがちだ。
知らないと予算だけで決めてしまいがちだけど、きちんと仕様まで確認しよう。値段だけで選ぶと、後悔してしまう。値段が安いのには、それなりの理由があることを知っておこう。
室内側全てシングル煙突での施工例
これでも燃えないことはないのだけど、室内側まで全て二重煙突にするのとは明らかに違う。まあ、それしか知らない場合には比較のしようがないだろうけど、シングル煙突だと放熱してしまうので、煙突内の排気温度が下がる。それでドラフト(上昇気流)が弱くなっていることによって室内側への煙の漏れなど日常の使い勝手が悪いのはもちろんのこと、燃焼効率の悪化、空気を絞れないための燃費の低下など様々な弊害がある。そして何より煙突内に煤の付着が極めて多くなって詰まってくることで、色んなことが悪循環しやすい。
シングル煙突だとこんなに大量の煤が煙突内に付着してしまう
最悪の場合にはその煤に引火して煙突内が火炎放射器のようになる煙道火災となる。煙突の表面温度は1000℃以上になり屋根裏貫通部分、壁の貫通部分などの木部から発火して建物火災になる。毎年必ず薪ストーブが原因の火災の報道があるけど、このケースが多い。
さらに閉口してしまうのは、シングル煙突の場合継ぎ目に微妙な隙間が構造上どうしてもあるので、煙突掃除の際にブラシを通すと、その隙間から煤が室内側に漏れてしまうことだ。マスキングテープなどで事前に塞げば良いのだけど、吹き抜けになっているとその作業も簡単にはいかない。吹き抜けの天井近くの高い位置の煙突の継ぎ目から室内側に煙突内の煤が盛大に降り注ぐので、多少養生したくらいでは役に立たず、かなり嫌な感じだ。
個人的には予算を削りたい場合でも、煙突はケチらず二重断熱煙突にして、薪ストーブ本体をホームセンターの中国製の鋳物製や、ステンレス薄板の時計型にする方がはるかにマシだと思う。

かわはら

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