鋼鈑製の薪ストーブ、ハンターは針葉樹だけをガンガン焚いても、まず壊れない耐久性の高さがある。その秘密は、この取り外し可能なバッフル板だ。
バッフル板の三角の内側で二次燃焼して、左右へ抜けていく構造
このバッフル板は単純に本体に乗っている構造で簡単に持ち上げて取り外し可能
バッフル板を取り外したところ
本体に溶接したり固定したりするわけでなく、単純に乗っているだけのシンプルな構造だ。そのため熱で膨張しても歪んだりすることなく力が逃げるようになっている。バッフル板そのものも三角の形状で左右の穴から熱を煙突方向に排出するが、この形そのものが合理的で歪まない構造だ。ガンガン焚いてもビクともしないで長持ちすることは容易に想像がつく。
そしてメンテナンス性とは直接関係ないけれども、バッフル板が単純に乗っているだけで簡単に持ち上がる構造なので、炉内に何とか入る巨大な薪を入れて高さ方向が厳しい時でも、バッフル板が持ち上がってくれるので、薪を当ててラクに入るというメリットもあった。バッフル板が固定されているモデルではありえない巨大な薪も飲み込んでくれた。
普通ならちょっと厳しいサイズの薪だけど・・・
バッフル板が持ち上がってくれるので何とか入った・・・というか強引に入れた
バッフル板が炉の上に単純に乗っているだけで簡単に誰でも取り外しできるということは、耐久性だけでなくメンテナンス性の良さにも繋がっている。これを外せば煙突掃除の際に炉内に煤を落とせるし、灰や煤を本体を分解することなく綺麗に炉内全体を容易の掃除できる。
このように単純で故障しない構造なので、錆び防止の手入れをすれば抜群の耐久性を誇る。専門の業者を呼んで費用をかけなくてもユーザーが自分でも簡単にメンテナンスできるのだ。シーズンオフの3-4万円のメンテナンスコストが浮くということは20年使うと仮定して数十万円のランニングコストの差が出てくるということだ。本体もまず壊れないので部品交換の必要もない。薪ストーブそのものの定価は正直かなり高い設定だけれどもトータルコストを考えたら、絶対に安くつく。
薪ストーブを販売して施工する立場の私の場合には「性能が良い」とか「使い勝手が良い」とかいう日常のことだけでなく「耐久性が良く長期に渡って故障しない」「メンテナンス性が良い」というところまで考えて(※)お客様にお勧めしている。累積して増えてくるお客さんに納めた薪ストーブが、ある程度の期間を経過してから経年劣化で故障しまくったら、将来的に対応し切れなくなるからだ。ハンターはそういう意味でも非常に優れた製品だと思う。
※設置した販売店が倒産したり、存続していても対応してくれないSOSで、スクランブル発進してメンテナンスしている私なので、長期に渡って故障の少ない薪ストーブを勧めたいと思っている。
万一故障しても、鋳物ではなく鋼鈑製なので、近所のそこらへんの鉄工所でも部品を作ったり、修理できるということも大きなメリットだ。輸入元や販売店やメーカーがコケても何とかなる安心感がある。(大手の輸入代理店でも途中で扱いを止めたり、部品が入ってこなくなることは実際にあるのだ)そういう時でも使い続けることができて買い換える必要がないのだ。
View Comments
d9b1d7db4cd6e70935368a1efb10e377
おっしゃっていること、痛感しますね。
どこと書くと問題があるので書きませんが、某国内大手正規代理店が、販売後10年も立たず、部品を出さず修理ができない、というユーザーさんから相談を受けてことがあります。
薪ストーブの製造メーカーって結構コケてますよね?
型が変わって部品がでなくなるとかはまだかわいいほうで、販売店が潰れるというのも時々あるようですし。
うちもバッフル板が破損したのですが、説明が意味不明でまだ交換作業ができていません。
構造がシンプルで、かつ、かわはらさんが指摘するように、熱で膨張したり、変形するのははじめからわかっていることなので、ハンターのような設計でないと、後から大変かなと、勉強になりました。
ストーブは新品の時に、構造を勉強しておいたほうがいいですね。
また、その時に、ビスなどにはかじり防止材を塗布しておいたほうがいいと思いました。
5a326db1e1e9e1431610192552ef3117
single02さま:
それってM*社のことで、W*というメーカーのA*という機種ではないですか?ユーザーさん、かわいそうですよね。
「修理できる」という視点で選択するのも大事なことだと思いますが、購入時ってイメージだけで選ぶから、なかなかそこまで気が回らないのが実情なのだと思います。
1dbc68b9902863f2b1188086396af296
2300も全ての部品が組み合わさっているだけで、高温部にはネジ一つ無いので安心なのですが、このハンターのバッフル板の、サイド口式は素晴らしいですね。
2300は、バッフル板内に吸い込まれてから左右に広がるよう十和田石を真ん中に置きましたが、入口の中心付近を塞いでしまう実験してみようと思います。
5a326db1e1e9e1431610192552ef3117
山口透さま:
いかに排気が薪ストーブ内に長時間とどまるようにできるかがポイントだと思います。
ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
バッフル板短いんですね、もっと手前まで長く作られるのが普通と思ってたので意外ですね。
プレヒートの仕組み、1次2次の流入経路もレポートしていただけると、とても嬉しいです。
(≧∇≦)
5a326db1e1e9e1431610192552ef3117
かなパパさま:
実はこの取り外しできるバッフル板の前の部分には取り外しできないバッフル板の機能を持たせた炉内の補強構造になっている部分があってトータルでバッフル板の機能を持たせるような巧みな造りになっています。
明日の記事で1次燃焼の経路についてレポートしましょう。