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薪ストーブは情熱的な暖房器具

2010年を迎えることができた。

1枚目の写真は初日の出とともに成田空港へ着陸する航空機だ。
2枚目の写真は初日の出を見た後の帰宅後の我が家の薪ストーブの炉内の様子。昨晩寝る前に放り込んだ薪が熾き火となっている。
3枚目の写真は熾き火の上に焚きつけの小さな薪を投入して火をつけたところ。初火入れだ。

「一年の計は元旦にあり」ということで、色々と目標を立てている人も多いだろう。このブログは薪ストーブに関連する話題を扱っているので、その目標の中でも「今年こそ薪ストーブを導入したい」という人を想定して考えてみよう。

雑誌や薪ストーブ屋さんのウェブサイト、そして優雅な様子の薪ストーブユーザーのブログなどを見て、夢や憧れやイメージを募らせてる人も多いと思う。室内で焚き火ができるし、オール電化やIHでは決して味わえない本物の炎のある生活だし、何よりもその温かさはハンパではない。

予算面

人それぞれ立場や状況も違うので、一概には言えないので予算別に4つのパターンに分けて考えてみよう。
1.激安低予算では「時計型薪ストーブ」DIY設置で総額数万円
2.実用性重視派は「鋳物薪ストーブ」DIY設置で総額20万円
3.本格派は「ベルギーからドブレを個人輸入」DIY設置設置で総額50万円
4.手っ取り早く薪ストーブ屋さんに依頼して総額100万円

このように予算だけがネックになって諦めていた人は、その気になれば自分で動くことで、意外と低予算で実現可能なことを知って欲しい。

心構え

設置の予算面だけクリアしたら、突っ走るのは早過ぎる。

実は薪ストーブには使ったことのない人には理解できないような意外なハードルの高い情熱的な暖房器具という側面があるのだ。

薪ストーブを導入したいと考えている人は「機種がどうの」とか「メーカーがどうの」とか「性能がどうの」という話で終始してしまいがちだけど、そんなのははっきり言ってどうでもいい問題だ。

一番大変なのは燃料である薪の確保と保管だ。使ったことのある人なら実感していることだが、本格的な暖房器具として使うには想像以上の大量の薪を必要とするのだ。使ったことのない人がその量のイメージがつかめないのは当然だが、冬の間の1シーズンで消費するのは普通乗用車が停まれる屋根付きのガレージに屋根まで満載の量だと考えておけば間違えない。それだけの量を自分で集められるのか、あるいは購入できるのかということを冷静に考えてみよう。しかも薪は日当たりと風通しの良い一等地に保管してしっかり乾燥させないと使い物にならない。北側の日当たりの悪いところに積んでおけばというのは甘い考えだ。乾燥してない薪を使うと、煙モクモク、煤だらけで近所迷惑になる。おまけに燃やしているのに気化熱で炉内の温度を下げるので温かくないという現象となる。

それだけの量の薪の確保と保管が可能となったら、必然的に考えなければならないのは、薪の動線だ。大量の薪を車からどう降ろして、敷地のどこに薪を保管して、どのように建物に搬入するかというのを慎重に考えよう。たいていの人は薪ストーブの機種のことだけ考えて、薪の動線のことを考えていない。

薪の動線の次に建物内での薪ストーブの配置、煙突をどこから抜くのか、そして煙突掃除しやすいように煙突のトップにアクセスしやすい建物の設計へと進んでいくのが理想的だ。

このような流れで考えないで安易に導入してしまうと、乾燥不十分な薪をちょっとしか確保できずにケチケチチビチビ焚いて煙モクモク、煤出まくりで、なおかつ温かくないという悪循環となってしまう。

さらに誰が使っても同じようにならないという難しさもある。薪ストーブの情報交換が行われているインターネットの掲示板では毎年のように「温かくならない」とか「火が消える」とかいう質問の書き込みが見られる。どんなに高性能の薪ストーブを理想的な環境で設置して良質な薪を焚いても、使いこなせなければまともな煤と煙を大量発生させるだけの鉄の箱となってしまうのだ。

同じ暖房器具でも石油ストーブやエアコンのユーザー同士の横のつながりというのはあまりないと思う。しかし薪ストーブユーザー同士は情報交換が盛んに行われている。それだけ使いこなしの難しい暖房器具ということなのだ。

また他の暖房器具のようにスイッチポンですぐに立ち上がるわけでない。温かくなるまでは1時間程度かかかる。その間に、油断して目を離すと燃え尽きて火が消えてしまって振り出しに戻る。きちんと火のお世話をし続けて1時間でやっとほんのり温かくなって、本格的に温まるまでには数時間もかかる。それだけの時間的、精神的余裕のない人は導入しない方が無難だろう。

このように薪ストーブは敷居の高い、手間のかかる、面倒でハードで情熱的な暖房器具なのだ。趣味でたまに焚くだけとか、お飾りやアクセサリーとしての薪ストーブであれば別だが、実用的に使うには単なる憧れや夢だけでは無理がある。自分がそれだけのハードルを乗り越えられるだけの情熱を持っているのか考えてみよう。






かわはら

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