古民家リフォームで薪ストーブを導入したけど「まともに燃えない」「危険?」ということで相談を受けた。
いくら良いストーブを入れても、この煙突では、まともに使えないのは、見ただけで判る。
そもそも、シングル煙突が家の木部に極端に近い位置で配管されていて、焦げたり、火災になったりしてもおかしくない状態で、安全面からも、全くありえない施工だ。
シングル煙突で6メートルの横引き
屋外の立ち上がりは3メートルしかない
この写真からは判りにくいけど、煙突トップはタールで詰まりかけていて、シングル部分も叩くと、明らかに煤がつまっている重い音がする、そして焚くとバックパフを起こして怖かったということだ。ガラスも、思いっきり煤けている。
一番良いのは、薪ストーブの位置から、真っすぐ屋根に向けて煙突を立ち上げてチムニー作成して、二重断熱煙突で施工するプランだけど、予算的に高額となる。古民家の急こう配の大屋根の頂点までの足場必須なので、足場込みのチムニー造作で、60-70万、さらに煙突工事で60-70万で、トータル120-140万くらいかかってしまうだろう。
仮に薪ストーブ設置位置を壁側に移動したとしても、電柱のようなタワーで煙突を支えないと、所定の煙突高さが稼げないし、炉台、炉壁工事が別途必要になるので、これまた莫大な費用になるだろう。
なかなか、難しい状況だが、相談を受けたからには、合理的な解決策を見出したい。今シーズン中には、快適にこの薪ストーブが使えるようにできたら良いと思った。
古民家リフォームで薪ストーブの導入を考えている場合には、自己流や素人判断で薪ストーブや煙突の取り付けを行わずに、プロのコンサルを受けてから実行した方が、結果的に安上がりで合理的なプランが選択できる。かわはら薪ストーブ本舗では、設置工事一式をトータルで行うことを基本としているが、施主さんが自分でリフォームしているという場合などや、家をリフォームする大工さんで、施工したいという場合には、有料コンサル(5万円)を行っている。あらかじめ予算を伝えてもらえれば、その範囲でできるベストな提案をするので、予算が限られている場合でも、遠慮なく言って欲しい。コンサルなしで使い始めてから上手くいかずにやり直しになるより、結果的に安上がりな施工となる。
十分な知識や経験のない、素人判断での薪ストーブ設置は、火災のリスクがあるし、そこまでいかない場合でも快適とは言えない使い勝手となってしまう。工務店、大工、設計士でプロだから大丈夫とも言えない。自ら薪ストーブを使っている人でないと本当のところは理解していない。「施工したことがある」と言っても、誤った方法を繰り返しているだけのケースも多い。安易に考えないで欲しい。
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View Comments
自己流??業者施工??これでまともに焚ける訳がない・・・
べっちさま:
「自称詳しい人」だそうです。
本人も薪ストーブ、こんな感じで使っていて、1週間に一度煙突掃除するのが普通って思っているみたいです。
たしか煙突は横引き1に対して縦に最低その2倍とか通常で3~4倍位はそもそも最低必要でしたよね? まあ、川原さんでもこの現場はこのままでは手品師でもないしまともな改良中々大変そうですわ! 電動式ファン付き煙突チムニーならばもしかしたら改良が其れなりに可能になりませんかー
薪よう子さま:
手品師はそういう技を使います。