現在の薪ストーブの元祖はフランクリンストーブだ。アメリカのドル紙幣に印刷されている肖像画の人物が発明した。従来の石を積んで作った暖炉は、暖気が煙突から多く抜けてしまい暖房効率が悪い。鉄の箱の中で火を燃やせば、箱全体が放熱するから暖房効率が格段に上がるということで製作した。多くの人に利用してもらいたいから特許を取得しないで、一般に広めたという逸話もある。
その流れを感じられるフランクリン型とも言える骨董品のような薪ストーブがある。暖房効率や温かさは、現在の薪ストーブとは比較にならないけど、雰囲気があって歴史を感じる。
クラシックカーと同じように、燃費や馬力は最近の車にはかなわないけど、乗っていて楽しいという感覚だろう。
軽井沢、北軽井沢地区では、今、現在でもこの薪ストーブが使われているところがある。たとえば、先日紹介した、かわはら薪ストーブ本舗 北軽井沢店の最寄りの日帰り温泉も入れる宿「地蔵川温泉」のロビーにも、冬の間は本当に火が入って活躍している。旅館などの民間施設だけでなく、別荘で使われているのを見かけることもたまにある。
良く観察すると、扉には空気調整の弁もついているし、炉内にはバッフル板もあって、現在の薪ストーブと同じ構造をしているのが解る。
このようにクラシックな外観だけど、ただの鉄の箱ということではなく、燃焼をコントロールする構造も実装されていて、まさに現在の薪ストーブの元祖とも言える歴史的なモデルだ。
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