今回のネスターマーティン代理店会議の際に、新商品のM43の説明があった。
扉全体を大きなガラスが覆い、鋳物ならではの美しい形状でデザイン性に優れた、かっこいいモダンスタイルの外観だ。クラシックスタイルになりがちな一般的な鋳物製薪ストーブとは次元の違うデザインとなっている。
内部の構造や仕組みは従来のS43やH43と基本的には一緒で、内部を構成するパーツは共通化されている。しかし、最新の設計で、各部がリファインされている新世代のモデルだ。
付属の専用ハンドルを側面から差し込んで扉を開閉する。専用ハンドルはメイン扉の下の灰受け皿用の化粧パネルを開くと、収納できるようになっている。
扉は開いた状態で上に持ち上げるだけで、簡単に外れるので、メンテナンス性や搬入性が良い。ちなみに、扉に使われているガスケットはTQH33やTQ33でも採用されているパイプガスケットで、従来のS43やH43で採用されている普通のガスケットではない。気密性の良さと、繊維が飛び散らないという良さを重視して採用された。
天板は口元周りのボルトを回すことによって簡単に取り外せるので、さらなる軽量化が可能だ。
側面パネルを取り外すためには、本体底面を持ち上げて馬にかませて、浮かす必要がある。浮かした状態で荷重がかからないようにすれば、上下2か所、合計4本のネジを回せば着脱可能で、かなり軽くすることができる。しかし、搬出入のためだけに、そこまでやるのは合理的ではないと思う。(内部パーツと扉と天板を外せば、十分に二人で持ち運び可能)
M43の価格の方は、売れ筋のB-Topモデルの税抜き定価が800,000円(税込み880,000円)と、S43やH43のB-topモデルの税抜き定価630,000円(税込み693,000円)より税抜き170,000円(税込み187,000円)高い設定になっている。値引き後の実売価格で総額で15万円程高い予算が必要となる。
S43やH43のクラシックスタイルではない、モダンスタイルが合う設置場所で、「TQ33やTQH33のデザインだと角ばっていて何だかな」と考えている人には、良い選選択肢だと思う。
ネスターマーティンは特許取得済みのウッドボックスWOODBOX燃焼技術により、針葉樹だけを焚いても炉内温度が極端に上がることなく、安心して使える設計となっている。比較的入手が容易な針葉樹を中心に使いたいと考えている人にはお勧めのメーカーの一つだ。
今回の記事で紹介したようにメンテナンス性が極めて良く、B-TOPモデルであれば天板での調理も得意だ。当然炉内調理も対応できる。総合的に弱点の少ない、安心して万人にお勧めできる薪ストーブだ。
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おはようございます、川原さん。
いやあ、面白いです。
流石はネスターマーティン、あそこまで取り外せるのですね。
SやCシリーズに比べれば割高感は否めませんが、醸し出される雰囲気はまた違って、これはこれでいいです。
一枚のガラスが印象的ですが、もし割れたヒビが入ったなどの対処しなければならない時でも、交換は簡単に行えるのでしょうか。
意匠を含め、細部に至るまで鋳物の新たなる可能性に挑戦したかのように見受けられました。
大変満足いく記事でした。
ありがとうございました。
暑い暑い京都の街です。どうぞお身体に気をつけて過ごして下さいませ。
朝からホントに暑い!
ひろさま;
扉ごと持ち上げれば簡単に取り外せますので、万一ガラスが割れた際は床面に扉を置いて、裏面からガラス固定板のボルトを取り外せば、ガラスは簡単に交換できるようになっています。ガラス交換の際のメンテナンス性も悪くないです。
おかげさまで、京都を堪能することができました。
これから新幹線で帰路に就きます。また来るのが楽しみです。