サイディング施工前の胴縁
昨日の記事ではRCの建物の場合には、アンカーボルトを入れる穴を開ける際にRC内部の鉄筋と干渉することがあり、必ずしもどこでも好きな位置に固定金具を取り付けられるわけではないということを説明した。
安易に木造の建物で煙突を壁抜きして外壁に煙突を固定したいということを言われるが、どこにでも煙突を固定できるログハウスでもない限りは難しい。そもそも、外壁のサイディングは胴縁という木材に固定されている。胴縁でサイディングが浮いているので、内部に空気層があり、空間がある。仮に胴縁のところに煙突固定金具をつけようとしても胴縁は薄いので、コーチボルトは効かない。また、そもそも煙突の固定金具の位置に都合良く胴縁が来ることはまずない。
外壁への煙突固定を安易に考えていると、実際の施工の際にサイディングだけではビスが効かないし、その奥の柱や桁を偶然狙えたとしても、サイディングが凹んで煙突が固定できず、取り付け後に煙突の位置がずれたり、強風で固定金具が外れたりと、リスクの極めて高い施工となる。
サイディング施工前の胴縁
この胴縁の向こう側の防水シートの奥は柱で、柱と柱の間に断熱材が充填される。
つまり、外壁に煙突を固定する場合にはサイディング施工、断熱材施工する前に建物の構造の柱と柱の間に下地を作って、なおかつその下地の上に胴縁と同じ木材でコーチボルトを打った際にサイディングが凹まないように、固定金具の裏の空間が全くないようにする必要がある。既存の建物で、それをやるのは、一度外壁や断熱材を剥がしての大工事となる。
新築の場合はサイディングや断熱材を施工する前に、煙突固定位置の打ち合わせをして、その位置に下地を作成することができるが、既存住宅の場合には、難しい。(できないことはないけど、予算や工期がかかる)
下地位置の指定
今回の現場は軒天から1500の位置を芯にして300×300の下地を入れるようにと、建物の構造が見えている段階で打ち合わせに行ってきた。設計士、大工さん2名(内装の大工さんと、外装の大工さんは別のケースが多い)を交えてきっちりと指示してきた。
以前別の現場で内装の大工さんだけと打ち合わせをして、外装の大工さんに伝えてくれると言っていたのに、忘れられていて下地が入っていなかったケースもあったが、こちらの現場はきっちりと全員が理解してくれたようで、大丈夫だろう。
破風部分の段差も、下地を入れてなくすように指示
また、こちらの現場は破風が段差ありの仕様だったので、この入隅部分も下地を入れてフラットにして煙突固定金具が取り付けられるように指示してきた。このように、外壁に煙突を固定する場合には、建築工事の初期の段階で、一度現場を訪問しての打ち合わせがマストなのだ。
↓ 画像クリック(タップ)で応援をお願いします
(ランキングに参加しています)