
成人女性くらいの背の高さのある巨大な薪ストーブ
設置後は笑顔が出るが、その前には並々ならぬ苦労があった。
まず、本体の重量が200キロオーバーで、簡単には分解もできないし、持つところがないし、ガラス面が巨大で湾曲していて下手に圧力をかけると割れるので、搬入は困難を極めた。
搬入だけでなく、設置工事もハウスメーカーから事前に受け取った図面の情報からの壁面内部の電線の配管、柱の位置など現場の実情が違ったりて、煙突開口位置、煙突固定の下地の位置などの再調整に苦労した。新築時の設置ではなく、入居後の設置なので、壁面を開いて内部を見て、問題にぶち当たるのだ。あらかじめ必要な情報を事前に収集しておいて、下準備しておいても、その情報が正確ではないという現実があった。
それでも、どうにかこうにか、これまでの経験値をフル活用して、何とか施主さんの当初の希望通りの場所に納めることができた。
さらに、部材の問題もあった。スキャン社の薪ストーブは、なぜか口元金具の直径が他のメーカーと微妙に違って、一般的に使われている150ミリの煙突が適合しない。別売の口元変換アダプターを必要として、その分の煙突高さが上がってしまう。最初から付属品でつけていてくれれば、問題はないのだけどそのことを知らずに発注して、完了寸前で煙突が繋げないというハプニングもあった。
部品の入荷後に再訪問して、煙突を繋げようとしたらアダプターの分だけ高くなって煙突を差し込めなくなった。アダプターをギリギリまで切断して高さを低くして、なおかつ本体の口元のネジを取り外して、天板も外して煙突をつけてから、煙突を持ち上げて天板を差し込んで煙突を取り付けるという裏技(?)でギリギリ差し込むことができた。
口元変換アダプター、ダンパー付き二重断熱煙突、煙突固定金具の支持部分、スライド二重断熱煙突、Tの折れ曲がり部分、化粧板の淵と、全ての部分が奇跡的に上手く配置されて干渉しないで納まっている。どこか一か所でも絡んだらアウトだった。
今回は、特に背の高い薪ストーブなので、壁面内部の木下地への支持金物での煙突固定は必須だと考えた。そこで熊本地震の後に思いついた、かわはら式耐震煙突固定法を提案した。スライド煙突の下部で固定して地震の突き上げの際に煙突が持ち上がって、煙突が外れて薪ストーブが転倒することを防止している。その工法ため、薪ストーブ設置の前に、内装壁の石膏ボードを剥がして、木下地を入れて、再び石膏ボードを打ち付けて、壁紙(クロス)を貼り直すという手間をかけている。
単なる「オシャレでインテリア性の高い設置」というだけでなく、安全面、安心面でも、妥協しないで十分な配慮をしている。施工後に薪ストーブを体重をかけて傾けようとしてもビクともしなかった。

施主さんが特注で制作したステンレス製の炉台

設置完了後、娘さんによる初火入れ(チャッカマンも初体験)

焚き付けの炎から、いきなり大迫力!

追加薪を立てかけて投入して、安定燃焼している状態
「火入れ式」と称してチョロっと焚き付けだけして帰ってくるのではなく、しっかりと時間をかけてレクチャーして追加薪の投入をして、安定した二次燃焼になるまで、温度管理や空気調整のコツなどを伝授してきた。

炉台、炉壁が主張しないで、薪ストーブだけが家具のように置かれていて、インテリア性を損なわない
化粧板や、煙突固定金具も室内のクロスの色に合わせて白く塗装して目立たなくした。


コメント
でかい!
こいつが、搬入考慮されていないとは知りませんでした。
しかし、縦置き薪の燃焼魅力的です。
山口透さま:
成人男性5人で苦労しながら、なんとか搬入しました。
縦型で背の高いモデルの炎の立ち上がり方は迫力がありますね。
SCANはデザインが秀逸で
ステンレス製のロゴ入り炉台も
バッチグーで羨ましい。
ちなみにお値段は?
かなり大型のストーブですが部屋の
大きさは何平米あるのでしょうか?
うさぎさま:
炉台は施主さんがオーダーしたものなので値段は聞いていませんでした。
部屋の広さも、それなりにありましたけど、きちんと確認していません。すいません。