Categories: 煙突

打ち合わせと全然違う現場状況だった工務店の下請け案件

屋外側の工事を終えた後は、引き続き、室内側の煙突工事に入った。

煙突を真っすぐストレートにするプランの場合は、「二階の天井部分の煙突貫通部分の開口(チムニー内寸)」と、「二階の床と一階の天井部分の煙突貫通部分の開口」の芯の位置や、開口寸法が同じになるのが普通で、そのように打ち合わせをしていた。

何とか、室内側も形にしたが・・・

しかし、この現場は芯の位置も寸法も全然、打ち合わせと違っていた。化粧板のサイズが600ミリ角なので、480ミリを指定したのだけど何故か開口寸法も580ミリで、なおかつ芯の位置もずれていたので、持参した平らな化粧板では煙突貫通部分をカバーしきれない。予備に持って行った勾配天井用の化粧板で、何とか床貫通部分の穴をふさいで、形だけは見られる状態にはできた。しかし、これはあくまで仮の措置で、最終的には現場の寸法に合わせた特注サイズの化粧板を作る必要がある。

二階床、一階天井の開口部分の寸法が全然指定と違った

特注の化粧板を作らないと納まらない

一階天井部分についても、持参した600ミリ角の化粧板では、そもそもビス穴の位置に開口部分が来てしまって、化粧板を打てない。(二階床部分は全部ビス打ちしなくても概ねビスが効いて化粧板の位置がずれなければ良いけど、天井についてはビスを打てないと化粧板が落ちてきてしまう)

炉台、炉壁ができた後で、薪ストーブ工事の時までに化粧板を制作する

この現場は、さらにオマケがあって、数週間前に「煙突工事できるようになったから来てくれ」と現場監督から連絡があったので、工事の準備をして行ったら、チムニーが完成したというだけで、煙突貫通部分の開口ができていなかった。チムニーの内寸の二階天井の煙突貫通部分も含めて石膏ボードを貼って、ふさいでしまっていた。こちらはまだ、軽く鋸で切るだけで、何とかなるけど、二階床にもフローリングを施工してしまって、貫通部分を全く造作していなかった。こちらは素人の即席仕事ではできない。

「最終的には開口部分は600ミリ角の化粧板でふさぐから、480ミリ角で貫通させてください。その際、断面が見える状態で、きれいに仕上げなくても良い」と言ったのを「薪ストーブ屋が貫通部分を作成するから、工務店は何もしなくて良い」と現場監督は脳内変換したようだ。現場にいた大工さんに、貫通部分を開口してくれと伝えたら「え!いまさら?」とすごくびっくりしていた。「最初から開口前提で伝えてくれたらよかったのに」とものすごく不機嫌になっていた。薪ストーブを設置する新築案件で、建築工事で煙突貫通部分の造作をしないなんて、ありえないと思うのだけど、大工さんも現場監督から「やらなくて良い」と言われれば、その通りにするしかない。

また、今回の現場は最初から角トップ仕上げでの見積もり、注文だったので、予定通り角トップで仕上げたのだけど、後日現場監督から電話がかかってきて、施主さんから「囲いフラッシングのつもりだった」とクレームが入ったそうだ。施主さんと直接話さない工務店の下請け案件だと、このようなことが発生しがちだ。一度で済む工事に何度も行くことになって、その経費もこちらもちなので利益も減っていくし、何よりも貴重な時間の損失は計り知れない。

施主さんの連絡先を工務店から聞いて、直接施主さんに角トップと囲いフラッシングの一長一短を説明して考えてもらうことにした。囲いフラッシングを希望される場合には、薪ストーブ設置工事の際にチムニーのトップ部分も入れ替える必要がある。

まだまだ前途多難だ。

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かわはら

View Comments

  • 打ち合わせは議事録を取り、互いの捺印または、サインが必須です。
    後から揉めないために。
    そう言っても、議事録を修正させられることも、ざらでしたけどね。

    • pcan15ssさま;

      貴重な経験談をありがとうございます。

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