薪集めは冬に行うのが望ましい。
生木を伐採する場合には、植物が活動を止めて水分を根っこから吸い上げていない時期の方が含水率が低い状態で伐採できるので、乾燥期間が少なくて済む。薪割りして夏をはさんで乾燥させれば次シーズンに使うことができる。
また、春夏秋の作業は暑いので体力的にもきついし、作業中に虫の攻撃を受けることになる。冬であればそういうこともなく、快適な作業環境が得られる。
ストーブのシーズンに入って薪を使って薪棚が空いたところに、どんどん補充していく感じで「常に薪棚は満載」ということにしておけば、1年乾燥モノを来年焚くことができる。薪棚が空いたところを補充しないでそのまま空けておくと、薪不足のスパイラルから抜け出せなくなる。
そんなわけで、私のところも薪棚がボチボチ空きはじめたので、今シーズン初めての薪集めで動いた。
今回は桜の立ち枯れ伐採の話があったので行ってきた。倒れると危険ということで処理したいらしい。既に何年も立ち木の状態で枯れて乾燥が進んでいたので、パリパリに乾いていてマッチでも火がつくほどの状態だった。根元の方は芯材が消滅していて辺材だけ残ってのリング状になっていた。きれいな丸太状でない木は予想外の方向へ倒れるケースもあるので、慎重に作業を進めるが問題なく狙った方向に倒せた。この他にも、軒下で数年保管されていた木もあったのであわせて回収してきた。
普通は持ち帰った後はいくら乾燥していていも、数日から数ヶ月くらいは乾燥させてから使うのだが、この現場のものは既に「薪」になっている状態だったので、持ち帰り後にすぐに焚いてみた。太いものをボコボコ投入しても全くガラスが煤けることもなく、煙突からの煙も目に見える状態ではなかった。滅多にない上物の薪だった。原木ではなく、即戦力のすぐに焚ける「薪」が回収できたので、薪棚へ行くことなくすぐに炉内へ直行してしまった。
今シーズン初めての薪集めということで、自分の身体やチェーンソーなどの道具の慣らしも兼ねての動きだった。実際2ストロークオイルも、また自宅にあると思っていたら、昨シーズン使い切ってしまっていて、作業の前日に慌てて買うことになった。チェーンソーそのものは昨シーズン使い終えた時に、きっちり燃料を使い切って手入れしてからしまっっておいたので、一発でエンジン始動して何の問題もなかった。