導入前に色々調べると薪ストーブの場合は煙突への煤の付着対策やドラフト(煙突による煙の吸い込み)確保のため二重断熱煙突が望ましいということだった。しかし市販品はとても高い。薪ストーブ屋さんに設置依頼すると、本体、煙突、工事費の合計100万円コースでとても手が出ないので、DIYで自己設置することにした。
ホームセンターで中国製の鋳物の薪ストーブを3万円程度で購入して、煙突部材(径の異なるシングル管を二組使い断熱材で充填した二重煙突を自作)、炉台のレンガ、チェーンソー、斧などの薪ストーブの運用に必要な部材一式取り揃えて20万円程度の初期費用がかかった。薪集めは自分の足で動けば実質的な燃料代はほとんど無視できるレベルになるので、灯油代分がまるまる浮く分で初期費用は数年で回収できると判断した。
私の設置レポートはこちら
私の設置レポートはこちら
私の場合は中国製の鋳物の薪ストーブと二重煙突で設置したために20万円程度の費用がかかったが、時計型薪ストーブとシングル煙突で施工すればトータル5万円程度の予算でも設置できる。時計型というステンレスの薄板製で本体のみが1万円程度の薪ストーブも存在するのだ。安いからといってその実力は侮れない。鋳物製の高級薪ストーブよりも素早い立ち上がりですぐに温かくなるのだ。
実際にやったヒゲMacさんのレポート
実際にやったヒゲMacさんのレポート
時計型薪ストーブの場合には本格的に固定設置しないで冬の間だけ仮設で使い、夏は取り外して片付けてしまうような運用方法もアリだと思う。むしろその方が良いかもしれない。そして春夏秋には庭やキャンプでバーベキューや調理の時の熱源としても活用すれば1年を通して使うことができる。上蓋が外れて直火で鍋に炎を当てることができることで大きく調理の幅が広がる。高級薪ストーブではできない大きなアドバンテージだ。
本格的に薪ストーブだけで冬の間全て暖房すると気負わずに「週末だけ薪ストーブとはどんなものなのか試してみる」くらいの軽い気持ちで取り組んでみることをお勧めしたい。特に予算の制約で諦めていた人は夢だけで終わらせないで欲しい。発想を変えれば意外と実現可能なことに気がついて欲しい。
またイメージだけ膨らませていると薪ストーブの機種やメーカーの選定だけで力尽きてしまうだろう。はっきり言えば「鉄の箱の中で薪を燃やす」という基本構造は変わらないので、どれを選んでも極端な大差はない。それよりも、燃料である薪の準備の方がはるかに重要なポイントだ。そこらへんで拾ってきた木はそのままでは良く燃えない。薪ストーブに入るサイズに薪割りして1年程度の乾燥期間が必要なのだ。薪ストーブの導入1年前から薪を用意しておかないと、導入初年度に「燃やすものがない」「薪が足りない」ということになってしまう。これは誰もが陥りやすい落とし穴だ。
薪ストーブの設置工事は専門の業者でなくても、その気になればユーザー自らの作業でも何とかなってしまうものだ。火災予防のためにある程度の下調べや勉強は必要だけど、本気で自分でやってみたいと考えればそれほど難しいことではない。ローコストで格安で実現するには自分で動く必要がある。
設置場所の環境に応じて千差万別なので「一概にこうだ」という説明はできないので、実際に訪問を受けてのアドバイスを希望の方にはコンサルタント、工事のアドバイスやお手伝いなども行っている。導入前に経験者のアドバイスを得ることで遠回りしないで合理的な薪ストーブの導入が可能となる。コンサルティングフィーに1万円いただくことになるが、それより一桁違う単位での大幅なトータルコストが削減できることは間違えない。薪ストーブ設置だけでなく、薪集め、チェーンソーの使い方のコツなど、導入後に薪を購入することなく自己調達してお金をかけずに運用するためのノウハウの伝授も可能だ。
「火災」や「近所迷惑」、「正しい使い方」など薪ストーブに関して不安を抱えておられる方へのコンサルティングサービ…