テレビで南極の氷が溶けて海に崩れ落ちるシーンをたまに目にすることもある。あまり絵としてのインパクトはないのでテレビで放送されることは少ないが、高山の永久雪や氷河が溶けだしてしまっているという事実もあるらしい。
身近なところでは冬になってもあまり雪が降らないとか、変な季節に台風がバンバン来るとか、梅雨なのに雨が降らないとか、夏に気温が40℃になってしまうなどの現象も地球温暖化のせいだろう。
このように確実に地球温暖化は進んでいるが、自分とは全く関係ない遠い世界の出来事であまり実感できないというのが普通の人の感覚であろう。
最近はエコブームでスーパーのレジ袋を使わずにエコバックと呼ばれるカバンを買ったりしている動きがある。それで「地球温暖化の防止に貢献している」と思っている人も多いと思う。レジ袋一枚を自分が使わないことでのCO2排出量の削減はゼロだ。自分が使わなくても他の誰かが使っているわけで既に生産される時に排出されたCO2はもう取り返しはつかない。それからエコバックを作るためにどれだけのCO2が排出されているのであろう。下のリンクのようなオシャレな印刷が施されたエコバッグと無機質なレジ袋ではどちらがCO2を多く消費するのだろう?一つでレジ袋1000枚分のCO2排出量かもしれない。
そしてエコブームで自己満足している人は、きっとわずか数百メートルのスーパーまでマイカーで往復して、信号待ちの交差点ではエンジンを切るなんて夢にも思っていないことだろう。信号待ちでのアイドリングストップは確実にCO2を減らすことができるのだが・・・。本当は数百メートル先のスーパーくらい、歩きか自転車で行けば良いのだがそれはここでは棚に上げて置いておいて、自動車を使うという前提で考えた時に少しでもCO2削減するならばアイドリングストップと穏やかな加速減速の二つしかない。
私は信号待ちでは、ほぼ必ずアイドリングストップをしている。自分のエンジン音がなくなると周囲のエンジン音が気になるが、一日何百台の車と一緒に交差点で信号待ちをしているが、自分と同じようにアイドリングストップしている車はほとんどない。これまでの経験から信号が青になった瞬間のスターターの音を聞いたのはたったの数回(それもエンジン自動停止のバスやトラックだけ)だから、数千台か数万台に1台くらいの割合だと思う。エコを気にしている人でもアイドリングストップでさえも、やられていないのが実情だ。
ちなみにエンジンスタート時のガソリン消費はアイドリング5秒分なので、5秒以上停止する時はエンジンを止めた方が良いということになる。アイドリングストップするには、隣の信号をよく見ていて自分の信号が青になる直前でエンジンスタートする必要があるので、それなりに意識を集中している必要があるけど、エンジン停止することによって振動が伝わってこない分の疲労削減効果も、CO2削減だけでなくあるので一度試してみて欲しい。
薪ストーブユーザーは冬場の暖房燃料で化石燃料を使わない分、自分が意識するしないに関わらずCO2削減に貢献しているわけだ。チェーンソーの燃料や、運搬で化石燃料を使っているが、それは暖房で消費するであろう化石燃料を燃やした時のCO2の量から比べたら無視できるほど小さいものだと思う。
アイドリングストップをして、薪ストーブを使っていて、使わない電気はこまめに消して、夏でもエアコンは使っていない私はこれ以上自分ではCO2削減できないところまでやっている。仮にこれを読んだ人全員がそれをやったところで全体からみたらごくごくわずかだから地球温暖化には歯止めがかからないのが実情であろう。だからやらないのかか、それでもできることをやるのか人によって選択は分かれるところだろう。