「炎が綺麗」とか「針葉樹でも高温になり過ぎず安心して燃やせる」などの特徴は、ネットでググれば、よくある情報だ。

もう少しだけ詳しく検索すると「温かくならない」とか「温度が上がりにくい」みたいな情報も出てくるが、これは本来のネスターマーティンの構造を理解せずに、表面的な使い方をしているための誤解だ。

一般的な鋳物製の薪ストーブの場合は、本体が鋳物のパーツの組み合わせのみでできている。その鋳物の内側をバーミキュライトや耐火煉瓦などで炉内の熱から保護する構造になっているが、基本的には炉からの熱がダイレクトに鋳物を暖める形になる。そのため、火入れしてから熱が薪ストーブの外に伝わりやすい構造になっている。

一方で、ネスターマーティンの場合は「鋳物製」と分類されることが多いが、実は必ずしもそうとも言えない。外側から見える鋳物製のパーツは単なる外装材で、直接炉内とは接してない。下の写真でも判る通り、搬入搬出時には、外側の鋳物パーツを取り外して分解できる。その中には鋼板製の本体(?)が内蔵されている。この鋼板製の箱がWOODBOXと呼ばれる登録商標、特許構造だ。このように本体の鋼板の箱は構造が溶接されているため、鋳物製の薪ストーブとは比較にならないくらいの気密性が確保されている。そのため鋳物製と比較して、流入空気のコントロールが精密に行えて、針葉樹でも高温になり過ぎず、なおかつ綺麗な炎で燃えるという理由の核心部分だ。

パーツを取り外して分解した状態

以下の記事には側面の鋳物を取り外した写真がアップで掲載されているので、そちらを合わせてご覧いただくと、より理解しやすいだろう。

二階がリビングの別荘にネスターマーティンS43 B-top を搬入する案件だ。クレーンでベランダなどに吊れる環境なら楽勝だけど、今回の現場は...

さらに、その鋳物製の内側に鋳物パーツが組み込まれている。トータルで三重の箱の構造になっている。そのため、一般的な薪ストーブよりも、火入れしてから外に熱が出るまで、多少時間がかかるということだ。立ち上がりに時間がかかることは事実だけど、一度温度が上がれば、その分蓄熱もしているので、火が落ちてから温度が下がるのも遅いという逆もまた事実だ。

「焚きつけ後、なるべく早く暖めたい」というニーズには、鋼板製や一般的な鋳物製の方が有利だけど、それ以外の局面では総合的に三重の複合構造のネスターマーティンの方が有利だと思う。

薪ストーブの設置工事の時でないと、ここまでバラバラに分解することがないので、この機会にネスターマーティンの、普段判りにくい内部構造、特徴を紹介した。

簡単に分解できるということは、搬入、搬出する時に楽ということだけでなく、毎年のメンテナンス時にも炉内の清掃、煙突掃除の時にも圧倒的に楽ということと同義だ。また、長期間使って経年劣化で万一パーツが破損した際も、簡単に(安価に)部品交換できて修理できるということも言える。

メンテナンス性が良く、長持ちして、簡単に修理できる薪ストーブというのは、ユーザーメリットが大きい。

壊れやすく修理代や部品代がかかったり、買い替えざるを得ないという薪ストーブの方が業者にとっては、短期的な視点からは儲かるのかもしれないけど、長期的な視点ではどうかと思っている。何故なら、頻繁に修理で訪問せざるを得なくなったら、新規工事の日程を確保するのが難しくなってしまうためだ。

そのため、私はお客様に薪ストーブをお勧めする際は、メンテナンス性を重視している。新商品をチェックする際も、そういう視点で見ている。

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