これから薪ストーブの購入を考えている人は、多くの薪ストーブがあるので選択が悩ましいかもしれない。そんな時に自分のライフスタイルや使い方を考えると、選択が容易になる。
まずは薪ストーブの素材から選ぶのがポイントだ。

ソープストーン、鋳物、鋼板の特徴は?
素材によって、薪ストーブの特性が大きく違ってくる。それぞれの特性と、自分のライフスタイルの適合性を考えると自動的に決まってくる感じだ。

圧倒的蓄熱と柔らかい暖かさのソープストーン
ソープストーン製の薪ストーブは蓄熱性が鉄とは比較にならないくらい圧倒的だ。そのため、火が落ちた後もじっくりと熱を放出してくれる。また、翌朝の焚きつけの時にも本体が蓄熱した状態からのスタートなので、立ち上がりが早い。そのため薪の消費量も比較的少なく燃費が良い。冷えた状態からのスタートの時は1時間半程度と、それなりに時間がかかるけど、定住していていつも使っている状態だと、立ち上がりの遅さというのはそれほど問題にはならない。
また、柔らかく心地よい暖かさの質も、鉄の薪ストーブでは得られない。実は表面温度が低めの220℃位だけど、それが心地良さにつながっている。薪ストーブの表面温度が高いほど暖かいというのは誤解だ。表面温度が高すぎると、部屋の空気が対流が強くなって、天井と床の温度差が大きくなるだけで、心地良さや暖かさとは、反比例する感じなのだ。そういう意味でもソープストーン製の薪ストーブはお勧めできる。

中庸の鋳物の特徴
鋳物製の薪ストーブはソープストーン製と、鋼板製の中間の性質だ。立ち上がり速度は1時間程度、温度の低下もほどほど。表面温度もほどほどで250℃程度。

速効性の鋼板
鋼板製の薪ストーブは、火を入れて、暖かくなるまでの時間が短く、火入れ後30分程度で暖かさを感じる速効性が高いというのが特徴だ。逆に火が落ちた後の温度低下も早い。この特徴は、「別荘に到着した後にすぐに暖まりたい」「帰宅したらすぐに暖まりたい」というニーズを満たしてくれる。比較的表面温度も高く、刺激的、強烈な熱の伝わり方だ。人によっては「痛い熱さ」と感じることもあるかもしれない。ガンガン焚くと表面温度は300℃程度になる。
このように、素材のよって特性が大きく違うので、まずはライフスタイルに合わせて薪ストーブの素材を決める。
次に薪ストーブのサイズだ。各社とも同じような形で、大中小と3サイズ位は展開しているので、家の断熱性能、気密性能、そしてサイズや暖房空間の面積によってサイズを選択する。大き過ぎる薪ストーブだと部屋が暑くなり過ぎるし、小さすぎるといくら焚いても暖かくならないということになるので、サイズ選定も重要なポイントとなる。
素材とサイズが決まったら、あとは好みのデザインで良いと思う。一般的に生産国によってデザインが異なる。北欧はすっきりシンプル、アメリカはこってりしたデザイン、国産は質実剛健という感じだ。自分の好み、部屋のインテリアに合わせて選べば良いと思う。
一般的には、選択の際に、素材から入らず、デザインから入ってしまうことが多いと思う。そうすると自分のライフスタイルに合わない機種に一目惚れみたいなことも起きてきて、ミスマッチングとなる。
可能であれば、メンテナンス性までチェックしたいところだけど、これはカタログやメーカーサイトの情報だけでは、判らない。個別の具体的な機種の詳細については、ご相談いただければ、アドバイスする。
他にも料理好きな人はクッキングストーブ、部屋の中央に設置する場合は回転式や前後両面ガラスの薪ストーブなど、暖炉型、ペレット薪兼用のハイブリッドストーブなどの変わり種のマニアックな機種もあるけど、これもハマるところにはハマる。
来店の予約を頂ければ、3素材を実際にに見比べたり、360°回転するストーブ、クッキングストーブ、ハイブリッドストーブなど、ライフスタイルや感性に合うものが見つかるので、実物に触れて、ぜひとも自分にぴったりの1台を選んで欲しい。
それでも、選びきれない場合は、当店のように2台、3台設置して、その時の状況や気分によって使い分けるという方法もある。
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