煙突掃除のご依頼をいただいた場合に、その作業をきっちりとするのは当たり前。たいていの薪ストーブ屋さんの場合は、それで終わりだろう。
私の場合は、屋根に上がったら、普段は地上や屋内にいると、なかなか見つけることのできない、家の不具合の点検も同時に行っている。
これまでも、屋根材が割れていたり、漆喰の劣化などを見つけて、お客さんに教えてあげたことが何回もある。気づかないで放置しておくと雨漏りの原因になるからだ。新築してから、それほど年月が経過してない場合は建築会社の方で修復工事をするケースが多いので、私が補修作業することはあまりないけど、今回はかなり古い家だったので「屋根を塗装しないとヤバい状況」と伝えたら「それじゃあ、お願いします」と言われた。
依頼いただいて引き受けるからには、きっちり丁寧な仕事をしたい。塗装工事は簡単そうに見えるけど、意外と奥が深くてコツが必要で大変なのだ。私は以前、近所の塗装屋さんでしばらくバイトしていたことがあるので、そこらへんは問題ない。しかし、ここのところ薪ストーブの煙突掃除、薪の配達なので忙しい時期なのが問題だ。「作業できるタイミングで、他の仕事の合間をみて適当に来てやってくれれば良い」ということだったので、引き受けることにした。午前中塗装作業、午後煙突掃除や薪の配達などのハードスケジュールで臨んだ。
特に2階の大屋根の状態がヤバイ。藻が付着して茶色くなっている
古い塗膜はほとんど落ちてしまって、藻が繁殖して屋根材を腐食させている
まずは藻や汚れを高圧洗浄機で落とす
今回、私が使用したモデルはこれ。十分に使えるが、外壁塗装や屋根洗浄として使うにはオプションの延長用のホースもあった方が便利。
シーラー(塗料の付着を良くするための材料)を二回塗りする
塗料を二回塗りする。これは1回目の工程。このため合計4回、乾燥しては塗ってを繰り返す。100㎡の場合は400㎡の作業なのだ。
屋根材と屋根材の隙間を塗料がふさいでしまうと、溜まった水が抜けなくなるので、カッターや皮すきで除去する
新品同様(?)にツヤツヤ、ぴかぴかになり、綺麗に仕上がった。お客さんにも、すごく喜んでもらえた。今後、8年くらいは、きっちり塗膜が屋根材を保護してくれるだろう。
コメント
高圧洗浄機良いですねえ。
我が家の外壁も目地に苔が付いてきたので購入したいです。でもどれくらいのスペックが良いのでしょうね。。。。
hanaさま:
私が使ったもののアマゾンリンクを貼り付けておきます。このスペックで必要十分です。ポチッといってしまいましょう。
外壁塗装であれば一緒に延長用の高圧ホースも購入すると作業が楽になります。
セメント瓦は、新築の時は安いですが、メンテナンスが必要です。ここまで劣化させると、欠けや本体の痩せ、など心配ですね。シーラー2回というのは丁寧な仕事ですね。
本当のプロは、こっちがイライラするくらい、塗装にかからないですね。清掃・下地処理・マスキングなど、とにかく「塗る」以前の工程をしっかり丁寧にすることが、塗装工事で一番大切なことです。
かわはらさんは、良い塗装業者の元で働いていたのですね。最後の隙間処理なんて、普通の業者はやりませんよ。
koudaさま:
もう限界に近い感じでしたけど、何とか今回の塗装で持たせられそうな感じでした。このまま放置していたら、雨が染み込んできてもおかしくない状況でした。
シーラーも染み込みが凄かったので、二回塗らないと、本番塗料塗る気にならない感じでした。三回塗りたいくらいでしたけど、さすがにそこまでやるのは厳しいですねぇ。
ローコストの材料はきちんと定期的にメンテナンスすることが重要ですよね。
ゆで落花生さま:
おっしゃる通りです。実は塗装作業そのものより、洗浄、養生の方が大事なくらいです。塗る作業は全体の2-3割程度の比重です。
最後の水抜き用の隙間処理も予算次第ですよね。バイト先ではスペーサーを挿入するケースもあるし、塗りっぱなしのケースもありました。
今回は相場通りの平米単価で料金をいただいたので、それに見合ったバランスで、自分の手間で吸収できる作業で、自分自身が納得できるように縁切り作業をしました。でもこれは私が直で受けた仕事だからできるわけで、元請があって下請け業者として塗装屋さんとして入っていたら、塗りっぱなしだったと思います。
かわはらさん、なんでもするんですね!凄い。近所にかわはらさんのような人がいたらよかったのに。(笑)
薪 焚太郎さま:
まあ、自分の出来る範囲のことしかしませんけどね。手に負えない作業の時は提携業者に依頼します。