衝撃的なタイトルだけど、事実だ。
十分に乾燥している薪であれば、空気を絞ってゆっくりトロトロ燃やすことができるので、問題になりにくい。
乾燥不足の薪は燃え難いので空気を大量に送り込んでやる必要がある。常に全開で燃やさないとマトモには燃えない。ある程度熾き火ができて、温度が上がったところで追加の薪を投入すると、今度は水をぶっかけているのと同じことなので、急激に温度が下がる。炉内の温度が激しく上がったり下がったりして、鋳物にダメージを与えていく。そして空気を絞ることはできないので、だんだん炉内の温度が上がってくると、今度は燃え過ぎで温度が高くなりすぎる。
こういう使い方をしているとバッフル板が変形して耐え切れずに破壊される。
バッフル板が歪んで下部に折れ曲がって切れている
取り外して観察するとダメージが良く判る
交換用に持参した部品として取り寄せた新品バッフルと並べてみる
乾燥不足の薪を強引に燃やしたり、廃材や針葉樹を焼却炉のようにガンガン燃やす場合には、繊細な鋳物の薪ストーブよりも、シンプルな構造でハードな使用に耐える鋼鈑製のハンターのようなメーカーの方が安心して使えるので無難だ。自分の薪ストーブの使用状況や、どういう燃料を使うかを考えて、イメージだけではなく、現実的に機種選びをしよう。
万一このように壊れても、鋳物の薪ストーブの中でドブレの640CB/760CBの場合だけは、簡単に部品交換できるので、莫大な工賃がかからずパーツ代(※)だけで済むというのは特筆できる。
※760CB バッフル板 定価
左側 10,600円
右側 10,900円
(税、送料別途)
焼きついてしまいがちなボルトで固定されていないので、工具なしでバラバラに分解メンテナンスできるドブレ640CB/760CB
メンテナンス完了して復活した
薪ストーブのシーズンオフになったら、放置しないで、きっちりと煙突掃除と本体のメンテナンスをして、来シーズンに備えよう。放置すると煤や灰が梅雨時や夏の間に湿気を吸って錆び、腐食のダメージが拡大するだけでなく、万一トラブルを発見しても、シーズン直前だとすぐに修理の手配ができずに寒い思いをすることになる。
冬の間の感謝の気持ちを込めて、シーズン終了後にすぐにメンテナンスしてやるのがお勧めだ。
自分でできない人、施工した販売店が対応してくれない場合などは、他店で施工した場合でも、相談に乗ります。また「自分でやりたいのでやり方を指導して欲しい」という場合にも対応します。
出張地域の基本は関東地方だけど、それ以外の地方の場合でも旅行を兼ねて行きますので、遠慮しないでご依頼下さい。
コメント
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今回の記事はストーブ導入前に見たかったです´д` ;
破損したストーブの使用頻度と使用年数はどれくらいでしょうか??
今更ながら鋼板のストーブにすればよかったと思っています。チャーン
ウッドなど、ハンターいがいの鋼板についても機会ぎあればアップしてください。
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アタイさま:
設置場所は普通の住宅ですので使用頻度は毎日だと思われます。そこで8シーズン使用したということでした。
バッフル板がこれだけ変形したということからも、かなり過酷な使われ方をしたと思います。
でもドブレだからこそ、比較的安価に復旧できたとも言えます。
正しく使用していれば、このようにはならないので、あまり心配しないでも大丈夫ですよ。
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パーツの値段はカタログ等には出ていないのでカタログに表記してもらえれば助かるんですが…モルソーは比較的パーツの値段も調べれば出てきますね。
ダッチは パーツが高く、バーモントキャスティングはパーツが安いと聞きますがどうなんでしょう?
パーツの値段も調べれば出てくるのでしょうか?
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アタイさま:
パーツの値段は、その都度、それぞれの輸入元に確認するしかないと思います。
高い安いは部品によっても違いますし、人によっても受け止め方が違いますので、コメントできません。
私としては、最初からパーツ交換の必要性の少ないモデルを選択することをお勧めしています。
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乾燥した2年薪を主に使用しますが
たまに含水率20%も使います。
欧州鋳物を使用しているドブレも
ヨツールもそこそこ熱に強い半面
米国製はどこも高温には弱い。
最初からパーツ交換の少ない機種を選ぶとすると
どこでしょうか?
国産、海外を問わず教えて下さい!
鋼鉄製からですか?
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うさぎさま:
本文中にも書きましたが、高温に強いという条件では、鋼鈑製のハンターをお勧めします。