当たり前のことだけど、鹿児島から熊本への移動経路は、複数ある。海沿いの道、山沿いの道の、それぞれ国道、高速道路があるので、単純に考えても4パターンだ。
カーナビで経路検索すると、所要時間が最短の合理的な経路に導かれるので、行きも帰りも同じ道になってしまう。熊本から鹿児島へ南下する時は、カーナビ頼りで、最速コース(山沿いの高速道路)だったので、景色も単調でトンネルだらけで、今一つ面白味に欠けるドライブコースだった。
帰り道に鹿児島から熊本へ北上するルートは、山沿いの高速道路と一般道路を併用して所要時間が短いことよりも、景色を堪能するように考えた。そのことを宿泊させてもらった知り合いに話したところ、熊本までの中間地点の阿久根市から長島に渡って、そこからフェリーで天草を経由して、熊本へ入るという、とても私には思いつかないような、素晴らしい経路を提案してもらった。「何時までにどこへ着かなければいけない」というような、時間的な制約を受けない状況だったので、迷わずそのルートを採用した。
九州本土から、橋で渡れる長島まで渡って、その長島から天草へ渡って、また橋で九州本土に渡るという、島と海の地形を堪能する魅力的なコースだ。
天草フェリーは長島から途中、獅子島を経由して、天草を結ぶルートになった。他にも長島から天草まで経由地なしで、直接行ける経路もあったけど、走行中に目についたフェリーの案内の看板通りに走ったら、そちらのターミナルに到着した。ターミナルに到着してから、フェリーの出航時刻まで1時間程度あったけど、下手に動いてギリギリになると、乗れない時に大幅に時間をロスするので、待機していた。
無事に乗船した。多くの他の乗客は長島から経由地の獅子島へ向かう仕事、生活のための目的という感じで、観光客の方が少ないイメージだった。
大半の車は経由地の獅子島で降りてしまって、天草まで行ったのは数台だけだった。
このように、高速道路を使ってしまったら、見られない景色、地元の人々の生活の様子などを見ることができる貴重な機会を得られた。遠方での薪ストーブ工事で単純に、現場で仕事だけして、トンボ帰りでは、もったいない。このような機会を与えてもらって、ありがたい。
よく「遠方での薪ストーブ設置工事の場合は、交通費、宿泊費はどうしているの?(お客様に請求しているの?)」と訊かれる。お客様も、遠方の業者を呼んだら、交通費、宿泊費分が上乗せされて、地元の業者に依頼するよりも高くなるのではないか?」と思うのも無理はない。
私の場合は遠方、地方での薪ストーブ工事でも、お客様に交通費、宿泊費は請求していない。通常の工事代だけ、いただいているので、同じ内容での工事であれば、地元の業者で施工しても、私で施工しても、お客様の負担額は変わらない。売上から原価を差し引いた利益の額が減るだけだ。そのため、遠方の場合には、交通費、宿泊費の経費分、利益があまり出ないということになる。
遠方、地方での薪ストーブ工事の場合は、私の場合は利益が出なくても良いと考えている。普通にしていたら、行けないような日本各地を、仕事がらみで無料で旅行ができると割り切っている。
そして、遠方でも、私のことを信頼してくれて、呼んでくれるお客様の役に立てて、喜んでもらえるということが、何よりもうれしい。
「地元の業者でないと、何かあった時に心配」という人は、そうすれば良いと思う。地元で信頼できる業者を見つけられたら、それが一番だ。
もちろん、ユーザー自信で対応できないような想定外のトラブルが発生したり、高所が怖いから煙突掃除は自分ではできないという場合には、段取りをつけて、遠方、地方でも駆けつけて対応している。近くだからすぐに行けるとか、遠方だからすぐに行けないというわけではないと思う。
↓ 画像クリック(タップ)で応援をお願いします
ランキングに参加しています・・・