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薪ストーブのガスケットロープ交換作業のコツ

薪ストーブの扉のガスケットロープは、重要なパーツだ。本体の気密を確保して、炉内での空気の流れを適正に保ち、良好な燃焼のための機能を持っている。劣化すると、隙間から余計な空気が炉内に流れ込むので、燃費が悪くなる。

劣化して剥がれてしまったガスケットロープ

皮スキがあると、剥がしたり、その後の溝の清掃が楽

古いセメントがしつこい場合には、皮スキだけではなく、さらにバールがあると力が楽に入るので作業性が良い。ある程度の汚れや錆を落としたら、塗装前の下地作成用の研磨剤などで綺麗にして、最後に粉は刷毛で清掃してやる。どれだけ丁寧に溝の中を綺麗にするかで、その後のガスケットセメントやガスケットボンドの接着剤の接着力が違ってくる。

ガスケットセメントを使うか、ガスケットボンドを使うかはケースバイケースだ。

ガスケットセメントは接着力が強いけど、施工後はすぐに焚けない。ガスケットセメントの水分が自然乾燥するまで2-3日から1週間位は養生してから使いたい。それから、室温が氷点下になるような別荘のような環境だと、水分が凍結してまともに接着しない。シーズン中の、ガスケットロープの交換作業後に、すぐに使いたい時や、寒い別荘でしばらく使わない時には、使わない方が無難だ。逆に、それ以外のオフシーズンのメンテの時には、ガスケットセメントが、接着力が強く長持ちするので、お勧めできる。

ガスケットボンドは、施工後すぐに焚いても大丈夫だ。しかし、接着力はガスケットセメントよりは弱い。熱にもあまり強くはないので、ガスケットボンドの耐熱温度より高い温度で焚くと、剥がれやすいというデメリットもある。どちらかというと応急処置的、緊急避難的な使い方の時がふさわしいと私は考えている。

ガスケットセメントやガスケットボンドで、ガスケットを接着する時に、本体から扉を持ち上げれば簡単に取り外せる機種は、取り外して床の上に置いた方が楽に作業できる。簡単には扉が外れない機種の場合には、ガスケットロープが、重力に負けてしまって、貼りつかずに剥がれて落ちてきてしまうこともあるので、塗装用のマスキングテープを使って一時的に保持してやると良い。ガスケットロープが扉についたら、マスキングテープを剥がさずに、そのまま扉を締めて硬化するまで開かないようにする。

ガスケットロープの淵も、ほつれないようにマスキングテープで巻いてやると良い

薪ストーブシーズンが終わったら、煙突掃除や炉内清掃だけでなく、ガスケットロープも点検して劣化しているようだったら思い切って交換しよう。本来の設計通りの空気の流れが復活して、炎が綺麗になり、燃費も良くなる。その気になれば、自分でもできる、それほど難しい作業ではないので、ぜひとも挑戦してみよう。

薪ストーブの扉のガスケット(パッキン)がこの写真のようにヘタってくると、そこから空気が漏れて正常に燃えなくなり…

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かわはら

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  • 最近絶好調ですね。ブログランキングは断トツ1位で、20,000を超えたのは初めてではないでしょうか?ブログの内容はこれまでの記事から大きく変わったわけではないようです(当初から見ている私の感想)が、今の内容が多くの読者の支持を得ているのでしょうね。

    • 高瀬さま;

      ありがとうございます。おっしゃる通りで、ブログの内容は特に変わっていませんね。

      ランキングの投票数が激増したのは単純な理由です。たまたまアンドロイドスマホのgoogle newsに、記事がリンクとして取り上げられただけです。暇つぶし的にそこからの流入があるだけで、一過性のものだと認識しています。

      薪ストーブシーズンが終わり、円安や燃料高騰の影響で、薪ストーブによる暖房のニーズが少なくなれば、リンクされなくなると思いますので、また通常のアクセス数に戻ります。

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