ごくごく一部の例外もあるが、多くの一般的な普通のペレットストーブは電源が必要だ。点火、室内用のファンの送風モーター、燃焼用の吸気ファンのモーター、ペレットの送り用のモーターの駆動用の電力、燃焼制御のためのコンピューター用の電源など、電力がないと動作しない。停電時には使えない。
しかし、アルテックのソープストーン製のペレットストーブ「トーラスペレット」TORUS PELLETは、無電源で動作する。電力の代わりに煙突のドラフトパワーを利用して燃焼させる設計となっているので、薪ストーブと同じ本格的な断熱二重煙突が必須だ。
薪ストーブと同じような外観だし、接続している煙突も二重断熱煙突なので、「薪も燃やせる?」と思ってしまうかもしれないけど、炉底からの空気供給がペレット燃焼に特化された設計になっているので、薪は燃やせない。
操作手順は非常に簡単、かつシンプルだ。
1.「点火前にペレットをタンクに投入」
2.「着火剤をペレット上部に垂らして着火」
3.「扉を閉める」
4.「数分後にある程度安定燃焼したら、空気調整を絞る」
5.「着火後は、そのまま3時間程度、明るいオレンジの炎を上げて綺麗に燃える」
6.「着火後4時間程度でペレットが完全に燃え尽きてタンクが空になる」
そのあとは、ソープストーンが蓄熱しているから、しばらくの間は暖かさが続く。必要に応じて、さらに連続燃焼させたい場合には、また1の手順に戻る。非常に簡単なオペレーションだ。
薪ストーブの場合、点火後に何か別のことをやっていて薪の投入できない状況のまま30分程度放置してしまうと、焚きつけ材だけが完全に燃え尽きてしまって、また最初からやり直しという経験をしたことのある人も多いだろう。
しかし、トーラスペレットは、薪ストーブのように、焚きつけの後に薪の追加投入が不要で、着火後は、放置プレーできる。
レストラン、喫茶店、バーなどの飲食店、またホテルのロビーなどで、従業員さんが接客に忙しく、途中で暖房器具のお世話をしている余裕がないという状況が普通だと思うが、そういうところでも使いやすい。営業時間開始前の開店準備の際に、わずかな時間と手間だけで済む。着火してしまえば、あとは放置できる。薪の追加投入不要というのは、非常に大きなメリットだと思う。
「イージーオペレーションならば、電源が必要な普通のペレットストーブでいいじゃん」という声もあるだろう。
しかし、最初に挙げたように「停電時、災害時に使えるかどうか」だけでなく、「電子機器の有無による故障のリスク差」という違いはかなり大きい要素だと思う。
そして、何よりも大きな一番の違いは「静穏性」だ。ファンの送風音、モーターの駆動音、そしてペレットが落ちる音が、トーラスペレットの場合は全くない。ゼロだ。極めて静かで、自然ドラフトによる素直で綺麗な炎に癒される。ファンによる送風がなく、蓄熱したソープストーンによる柔らかく心地良い暖かさは比較にならない。
ペレットストーブは、燃料であるペレットの入手方法や保管スペースの問題をクリアする必要があるので、これらの点について導入前には慎重に検討する必要がある。燃料の入手、保管の問題が解決できそうな場合には、アルテックのソープストーン製のペレットストーブ「トーラス ペレット」は、自信を持ってお勧めできる製品だ。
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