先に紹介した二本の煙突(モルソーの大型薪ストーブとクッキングストーブ)の家のオーナーは、近くの山に別荘を持っている。その別荘には古いヨツールのバイス3という人の顔のような形をした薪ストーブが設置されている。鉄仮面のようなモアイ像のようなユニークな形だ。
この薪ストーブは全面の扉を手前に引き出して、スライドして下部に収納させることができる。そうすると薪ストーブというよりも暖炉と言った方が合う感じの印象となり、気分や状況に応じて使い分けることができるようになっている。
屋根抜きのストレートの二重断熱煙突の効果で、これだけ豪快に開口部があっても室内に煙が漏れてくることはない。ダンパーを絞ってわざと煙突のドラフトを弱めてやると、室内側に煙が漏れ出すポイントがあるので、そのちょっと手前くらいに調整してやるのが燃費と燃焼のバランスが最も良い状態だと思われる。