薪棚に入れる時でも、入れずに積んでいく時でも共通して言えることだが、一枚目の写真のように皮の面を下に、繊維の面を上にすると乾燥が進みやすい。積む時の安定性の都合で、その逆に繊維の面を下にして皮の面を上にしてしまうとスムーズな蒸発の妨げになり乾燥しにくくなる。
そして井桁に組むと薪棚に入れなくても、かなりの高さまで安定して積むことができる。井桁というと単純に縦縦横横と組んでいくように思ってしまうかもしれない。積んである薪をパッと見るとそういう印象を持つかもしれないが、実際には薪の長さや太さの関係でそのように単純に積んではいない。二枚目の写真のように、たとえば一段目は縦縦横横横と組んで、二段目は三枚目の写真のように横横縦のように入れ違いになるように組んでいく。薪の太さの関係で縦と横の数はその都度違うが、いずれにしても縦と横で補いあって安定性を保つようにしていく。表面から見ると四枚目の写真のように見えるがそれぞれの階層ごとに上記の説明のようになっている。物流でパレットの上に商品のダンボール箱が重ねて置いてあるのを見る機会があれば観察してみると良いと思う。
コツとしてはそれぞれの段ごとに同じ高さになるようにすることだ。薪割りした薪を手で取る時に厚みを感じとってやると選別しやすい。なるべく段ごとに水平を保つように注意していくが、自然の物なので大きさが一定していないので、どうしても傾きが出る時もある。その時は必ずその上の段で、下が出っ張っているところには若干薄めの薪を積むようにして帳尻を合わせて水平を維持していく。上手に積んでやると多少蹴っ飛ばしてもびくともしないで上に人間が乗っても大丈夫なくらい安定して積むことができる。