温かくならない薪ストーブの汚名返上

翌日、訪問先の別荘のご近所さん宅の別荘にも行ってきた。そこは「薪ストーブを焚いても温かくならない」という問題を抱えていたのだ。

考えれる原因はただ一つ。見る前から予想がついていた。それはガンガン焚いていないことだ。こればかりは実際にやって見せないと納得してもらえない。

とりあえず焚き付けからやって見せる。写真のように焚き付け後に外に出て煙突からの煙の状態も確認してもらう。豪快に焚きつければ写真のように白い煙があまり出ないことを理解してもらう。

この家の薪ストーブにはバイメタルの温度計が天板の一番温度が高くなる開口部分に設置されていた。この温度計の表示で200℃とかでビビってしまっていたそうだ。放射温度計で測定して、この部分で200℃でも、側板や他の部分は100℃程度にしかなっていないことを見せた。そして、放射温度計で各部を計測しながら、バイメタル温度計を貼り付ける部分を薪ストーブ全体の平均温度が判る部分に変更した。これにより、自分でも温度計を目安に温度管理できるようになるだろう。

薪ストーブが本当の能力を発揮している状態だと、どのくらいの熱を感じられるかを体感してもらった。薪ストーブから離れたところにいても温かさが伝わってくることに感動していた。これまでは薪ストーブの近くに行って手をかざしても温かくないということだった。

結局、この日も長野にもう一泊滞在することとなった。二日目の夜の宴会の時に、このご近所さんも再び来て「ずっと焚いたら家中暖かくなった」とその後の状態を聞かせてもらった。熾き火がしっかりできて安定した稼動状態となったことだろう。これでこの冬はこれまで以上に快適な別荘ライフが送れるだろう。

よく訪問先で「薪ストーブを焚いているのに温かくない」ということを経験するが、ほとんどは焚き方が甘く、チョロチョロの状態なのだ。「慣れないでビビっている」か「薪をケチってチビチビ燃やす」のどちらかが二大原因だ。豪快にガンガン焚いてやれば、薪ストーブが温かくないということはありえないのだ。

そうは言っても「自信がない」「これでいいのか?」と初心者は不安に思ってしまうのも無理はない。言葉や文字で説明してもなかなか体感しないと理解できないことでもある。実際の状況を客観的に見ながら、指導するというのは本来は設置した薪ストーブ屋さんの役割なのだと思うが、現実には設置工事や煙突掃除で忙しくてそこまで時間をかけてじっくりとは行われていないケースが多いようだ。

正しい薪ストーブの焚き方の講習を受けたい人は遠慮なく私に相談して欲しい。日本全国、全世界どこでも対応するつもりだ。

薪ストーブの使いこなしのコツを目の当たりにした人の、心から喜ぶ顔を見ると、もっとそういう顔を増やしたいと思う。






かわはら薪ストーブは全国

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