薪ストーブをずっと焚いていると、周辺の空気だけでなく、遠赤外線の放射で、建物そのものが温まってくる。
エアコンや石油ストーブのように空気だけを温めるのではなく、周辺の素材そのものを芯から温めてくれるのだ。そのため床暖房を入れてなくても自然に床暖状態になるし、壁や天井なども温まっていく。
そのため、火が落ちても薪ストーブの本体だけでなく、周辺からも、ゆるやかに放熱してくれるので、暖かさが長持ちする。
薪ストーブの後ろのレンガ部分
厚みのある蓄熱する素材ほど、その効果が顕著だ。薪ストーブの周辺の炉台のレンガはもちろんのこと、壁の珪藻土や漆喰などの塗り壁も壁紙と比べて厚みがあるので、しっかりと蓄熱してくれる。蓄熱だけでなく調湿効果もあるので、乾燥しがちな時期には霧吹きで湿らすのも効果的だ。リフォームや新築を考えている場合には、壁紙でなく、珪藻土や漆喰による塗り壁も検討する価値があると思う。
放射温度計は薪ストーブ本体の温度管理だけでなく、周辺の温度管理にも重宝する。