まずは電車の車窓の風景を見て欲しい。私が撮影した煙突の写真が一生懸命珍しいところを探しまくって、ようやく見つけた光景でないことが理解できると思う。車窓から見えるほとんどの住宅に煙突が見える。そして一家に一つの煙突ではなく、一家に複数の煙突が立っていることが確認できると思う。
ベルギーの電車の窓からの光景
このように煙突のない住宅を見つけるのが困難なくらい、普通にボコボコとユニークな煙突が生えている。
しかし、この光景を見て「こんなに薪ストーブが普及しているのか!」というのは早とちりだ。薪ストーブユーザーならば理解できると思うけど、普通にメインの暖房として薪ストーブを使うにはどれだけの薪のストックが必要かと考えれば、これだけの煙突に薪ストーブがつながっていたら、家の周辺は薪の山になっていないとおかしい。しかし、よーく裏庭を含めて観察しても薪が積んである光景は、あまり見られなかった。
そして、いくらなんでも飾りでこんなにたくさんの煙突をつけているわけではないことも推測はつくだろう。
燃焼をともない煙突が必要な暖房の熱源は、薪以外にも、ペレット、ガス、石炭、石油など様々ある。大多数は、そういう薪以外の燃料の暖房器具がつながれているのだろう。今回のベルギーツアーは夏の時期で暖房器具を使ってない時期で、なおかつ住宅の内部まで観察できたわけではないので、私の推測でしかないけど、多分外してはいないと思う。できたら、冬の実際に暖房器具が使われている時期に、一般住宅を訪問して確認してみたいものだ。
田舎の郊外の住宅では、薪ストーブや暖炉もそれなりに普及しているのだろうけど、都市部の住宅の煙突には、ほとんど薪ストーブがつながってないと思っていた方が良いと思う。