メトスがドブレから輸入していて700SLという型番をつけている薪ストーブは本国では750GHという型番が正式だ。これは薪専用モデル。
派生モデルで750GMという、薪だけでなく石炭も燃やせるマルチ燃料対応の機種がある。750GHとの違いは
1.バッフル板下部からの二次燃焼の噴出し口が省略されて二次燃焼は上部のエアカーテンから供給
2.炉内の断熱材がバーミキュライトではなく、鋳物の鉄で石炭の熱に耐えるようになっている
3.炉底が石炭に空気を供給できるように大きなロストルになっている
という3点で外観は全く750GHと変わらない。きっと日本には数台しかないだろう。
2年ほど前から私がコンサルを受けて、本人が750GMを個人輸入したものに、自作の二重断熱煙突(スパイラルダクトとセラカバーでDIY作成)を接続しての薪ストーブ設置工事のお手伝いをした。詳細は本人のブログでのレポートを後日見ていただくとして、まずは取り急ぎの報告だ。
ゲート付きの車で倉庫から楽々運搬(もちろん外せるパーツは外して極力軽くする)
設置位置に搬入して煙突接続
富士山を背景に仮設の煙突工事(後日トップの金物が完成予定なので借りの雨仕舞い)
温度が上がって空気調整して非常に良好な燃焼している。
天板が広く使えて、背面のデッドスペースを有効活用できるコーナーでの45度傾けての設置は煙突背面出しは理想的な方法だと思う。
お湯もオーロラ状態でもボコボコ沸騰している
天板で沸かしたお湯でコーヒーを淹れて飲んだ。青白いオーロラ炎を眺めながらのコーヒーは格別だった。豆や水は同じなのに、お湯が違うだけで味が違ってマイルドだと、普段飲んでいる家族の人が言っていたので間違えないのだろう。
バッフル板下からの二次燃焼の噴出し口がない750Gの燃え方は、700SL(750GH)とは違う。後ろから前に向けての流れがないので、よりオーロラの炎が優雅な感じがする
最後にDIY設置だけど非常に完成度の高い薪ストーブ設置工事を動画で紹介しよう。このようにステンレスの質感を生かした煙突も黒と違って目立たずに白い炉壁や壁に溶け込んで美しい。
12月04日(昨日)のデータ
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コメント
外見は一緒でも中身が違うモデルなんですね。700SLでエアを絞ろうと思うと二次エアまで絞ってしまう時もあります。当然カーテンがなくなるわけで、ガラスは曇る傾向が強くなります。でもバッフル板からのエアの供給がなければエアカーテンを絞り切って調整することもないと思われるので、MAX供給できるエアの量は少なくないのかもしれませんけど、もしかしたら更なる微調整が可能なモデルと言えるのかもしれにですね。
そこら辺はどんな感じでしょうか?
煙突の自作でもここまで完成度高いことに驚きです!表面の温度はどんな感じでしょうか?
pumpkin headさま:
おっしゃる通り、さらに微妙な空気調整ができるモデルです。
まだ試し焚きの段階でガスケット交換してないので、これから本領発揮すると思います。
自作二重断熱煙突の表面温度も市販品と遜色ありません。
両用と専用で変えてあると言う事は、薪だけに限った場合、それなりに性能差があるんだと思いますが、どういう所に出ますか?
あと、バーミキュライトは石炭だと割れたりしやすいんでしょうか? それともわざと熱伝導度を上げても熱容量を稼ぎたいのでしょうか?
(誤ってメール送信してしまったかもしれません。無視して下さい。)
山口透さま:
バーミキュライトだと石炭を焚くと割れやすいのだと思います。耐久性を重視した作りになっているように思います。
極端な性能差は感じませんが、明らかに炎の表情が違います。
個人輸入750GHの御出産、
立会い御疲れさまです!
炎はこちらの表情のほうが700SLよりかなり素敵です!
楢林御露羅さま:
後方から前方に向かっての二次燃焼の噴出しがないので、素直に自然に上に立ち上がっていく炎が良い感じです。