設置後の取り扱い説明に5時間かけた

私は設置後の取り扱い説明に時間をかけている。今回の山形県では午後3時くらいに火入れをして、午後8時くらいまで約5時間行った。この5時間という時間を「長い」と感じるか、「短い」と感じるかは人それぞれ違うだろう。他の多くの薪ストーブ屋さんでは、そんなに時間をかけているとは思えないけど、私の場合はそのくらいが平均的だ。
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感動の初火入れ
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子供たちも興味しんしん
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外に出て、煙突からの煙の状態をチェック
「初火入れ」なので、慣らしを兼ねてじっくりと焚いて、少しづつ、ゆっくりと温度を上げていく。なおかつしっかり温度を上げて、塗料の表面に付着した油も窓を全開で焚いて焼き飛ばしてしまう。その後の、本番の実稼働の時に窓を閉めて焚いても臭くない。
最初の点火のやり方の説明はもちろんだけど、その後の薪の追加、温度をしっかりと上げて二次燃焼モードで燃費良く燃やすコツ、空気の微妙な調整の方法、熾火になってからの薪の追加方法など、実稼働での使用と同じことを一通り行う。あらゆる局面を体験してもらうようにしている。
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青白い炎が薪の周辺でユラユラ揺れる二次燃焼モード
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薪から離れたところでCBの空気噴き出し口からの奥から手前への炎の流れ
このように実際にやって見せないと、ユーザーが自分だけで使う時にビビってしまって温度を上げられないということになる。温度が低い時に炎の勢いにビビって空気を絞ってしまいがちだけど、そうすると煙や臭いの大量発生で近所迷惑や苦情の原因となる。住宅街での設置の時には、煙や臭いを出しにくい焚き方を確実に伝授するようにしている。こればかりは、いくら取り扱い説明書を読んだところで、ネットの記事を読んだところで、実際に体感しないと、まず理解できないことだ。文字、写真などで伝えられることには限界がある。ある程度経験を積んだユーザーや田舎で多少煙を出しても大丈夫な環境であれば、そこまでの現場での取り扱い説明は必要ないかもしれないが、住宅地での初心者には必須だと思っている。
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口元から二重断熱煙突/ダンパー付加/広い炉台/高い炉壁と使い勝手と合理性を追求した
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夜になって、屋外からガラス越しに見える炎が綺麗
今回は、まだ入居前だったので、薪ストーブ料理は行わなかったけど、それでも明るいうちから火入れして、現場を後にしたのは、すっかり暗くなっての夜だった。
説明をする自分にとっては当たり前のことでも、お客様にとっては初めてのことなので、取り扱い説明の時に質問がが出たらその都度丁寧に説明して、疑問点を解消している。お客様が自信を持って使えるように、ある程度理解できるまで、数時間かけてとことんフォローしている。希望によっては泊まり込みで、翌朝の熾火からの再着火まで行うこともある。
数あるストーブ店の中から自分を選択してくれたお客様に対して、自分ができる精一杯のことをしている。そのことで、お客様がスタート地点で薪ストーブの使用でつまづくことなく、自立することができるようになるのだ。
「遠方だと何かあった時に困る」と漫然とした不安を抱えている人もいるかもしれないけど、その困った【何か】が起きないような万全の対策をしているわけだ。具体的には長期に渡って雨漏れしにくい工法と煙突部材の使用、メンテナンス性が良くユーザーが自分でも煙突掃除を行える設計、今回の記事で紹介したような、実際の使用に即した丁寧な取り扱い説明などだ。遠方であればあるほど、念を入れている。
それから、近くのストーブ屋さんだからと言って、必ずしも安心できるわけではないことも、これまでに過去の色々な記事で紹介してきた通りだ。実際に困ったことが発生しても施工した店が来てくれなくて、結局私のところにSOSが入るという事例も多い。
安心できる薪ストーブライフを送るために、距離に関わらず、かわはら薪ストーブ本舗を、ぜひとも活用して欲しい。日本全国、呼ばれれば、どこでも対応している。
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コメント

  1. カピバラ より:

    今回もわざわざ新潟まで来ていただいたわけですが、
    親身になって、フレキシブルな提案をしていただけたことには深く感謝しております。
    おそらく地元のストーブ屋さんではこうはいかないだろうな・・・と思わされました。
    確かに遠方ではありますが、こうやって情報を発信し続けておられるので、身近に感じられるのも心強いですね。
    それではご面倒をおかけしますが、時期が来ましたら設置、よろしくお願い致します!!

  2. かわはら より:

    カピバラさま:
    とんでもございません。お役に立てれば光栄です。ユーザーの立場になってベストな提案ができればと思っています。
    来シーズンまでに入れ替えできるように、スケジュール調整していきます。

  3. momo より:

    初めてコメントします。
    新潟でストーブを使用して20年に
    なります。残念ながらかわはらさん
    の様にしっかりした説明をしなく、
    販売オンリーで使用方法もいい加減な
    ストーブ屋さんが多いのも間違いでは
    ありませんが、新潟にも最初からとても親切に情報提供してくれるストーブ屋さんがいます。
    探してみると意外なところにいるものです。

  4. かわはら より:

    momoさま:
    おっしゃる通りだと思います。
    先日、パートナーさんを訪問してきましたが、そこですか?