室内側からブラシを上方向に突いただけで、煙突掃除したような気になっている人も多い。
しかし、その方法では、そもそも物理的にブラシが届かない形状やサイズの煙突トップの場合には、煙突の筒の中だけ掃除しているだけなので、完全にはできずに、やがてトップが詰まってしまうということになる。数年間はユーザーが自分でその方法でやっていても、薪ストーブがきちんと燃えなくなって、呼ばれて確認したら「トップの網が煤で詰まっていた」ということがある。
また、屋根に登らないと、煙突本体の雨仕舞いを目視確認できない。他社施工の現場で、煙突掃除の際に、新築後10年以上経過したチムニー下端の板金のコーキングが劣化して穴が開いてしまっているところを発見した。
薄くなったコーキングが劣化して穴が開いていた
雨水が入り込まないように応急処置しておいた
このように、屋根の上から煙突掃除するからこそ、発見できる異常もある。煙突掃除やメンテナンスの際に、室内側からお茶を濁しただけでは、発見が遅れて雨漏れがひどくなって、室内に水が沁み込むまで見つからないということになる。
さらに屋根の上から煤を薪ストーブの炉内に落とす方法は、室内側への煤の飛散が少ない。
このように、屋根の上から突掃除することのメリットも大きい。これから、薪ストーブのある家を建てる場合には、煙突へのアクセス性、メンテナンス性をきちんと考えて設計しよう。(安全に煙突トップを目視確認、メンテナンス、煙突掃除の作業ができるのがベストだ)
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コメント
いやはや、耳の痛いお話です。苦笑
でも、安心安全な使用には代えられませんしね。
ガヤさま:
手抜きすればいくらでもできるのですが、その分のしっぺ返しがありますからねぇ。
どこを目指すかは人それぞれで強制はできませんが「安心」「安全」を心掛けたいですね。