煙道火災を起こしてインナー管が歪んでしまった煙突

薪ストーブシーズンの後半戦に入っているが、質の良くない薪(※)を使っていたり、燻ぶらせながら焚いている場合には、煙突内に想定外に煤やタールが付着しているケースも多い。

煤やタールは引火性の物質なので、薪ストーブを焚いた際に、煙突内が過熱して、この煤やタールに引火すると、煙道火災と言って煙突内部の煤が爆発的な燃焼を起こす。
こうなると煙突トップから炎が噴き出して、煙突各部の金属部分が熱で歪んでしまう。

※乾燥不足の薪、建築端材、割ってない枝系など
実際に海外で起きた煙道火災の現場がyoutubeにあったので、これを見ると、どんな感じかイメージつかめると思う。


最悪の場合には、煙突の表面の熱から、建物の内部、煙突貫通部分の木部に引火して建物火災につながるケースもある。

動画は海外だけど、日本で、実際に私のところに煙道火災の後の復旧工事の依頼が来た現場は、この動画のように煙突だけのダメージではなく、建物まで火災になったケースだ。
その見積依頼も一件だけでなく、複数回ある。

このように煙道火災は珍しいことではなく、煤やタールを煙突内にため込んでいれば、いつ起きてもおかしくない現象だ。
薪ストーブが原因の火事で、一番多い。施工不良での火災ではなく、使い方やメンテナンスの誤りで起きる人為的な事故だ。

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煙突ダンパーの上の部分のインナー管が歪んでいるのが確認できる
こうなると断熱の機能も損なわれてしまうし、継続して使うのはリスクが高くなる。傷んだ部分は新品交換するしかない。
「普段と少しでも燃え方が違う」「煙突から黒煙が噴き出すようになった」「ゴーっと音がする」などの前兆現象があるので、少しでも異常を感じたら、薪ストーブの使用を中断して、煙突内に煤が付着していないか点検して欲しい。

可燃物が煙突内に付着していなければ、煙道火災の心配はないけど、煤やタールが大量付着している場合には、極めてリスクが高い。

薪ストーブのシーズンイン直後と、後半に特に多いのが「煙道火災」だ。
煙突掃除をさぼって煤がたまった状態で使い始めて引火するパターンと、最初は綺麗でも、シーズン中に煤が限界まで溜まってそれに引火するパターンだ。

「煙突掃除はシーズン終了後にやればいいや」と甘く考えないで欲しい。

快適な薪ストーブライフを送るには「毎年の煙突掃除」が必要です。 掃除をしないと煙道火災のリスクがあります 使用…

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