薪を井桁に組む場合のコツ

薪を割った後に雨ざらしにした方が良いという言い伝えもあるけど限度がある。何か月も雨ざらしにしておくのは逆効果だ。個人的には数週間から長くても1か月が限度だと思う。時間の経つのは早いから「そのうち」なんて言って放置しておくと、すぐに数か月経ってしまう。

地べたに置いておくと、雨だけでなく、夜露、地面からの湿気と様々な水分の悪影響が多く、薪にとって最も大切な乾燥と逆行した劣化が進行する環境のままだ。

今回、輸送してもらった薪もそのまま放置しておくと使い物にならなくなるので、速攻で積んだ。

一番良い環境は屋根のある薪棚に積んでいくことだ。積むのも、出すのも楽に早くできる。

薪棚がない場合には井桁に組むことによって、薪だけで自立式の薪棚にすることも可能だ。この場合は、積み方にコツや慣れが必要だし、薪を取る時にシートをどかさないとならないので、少し手間がかかるけど、仕方ない。薪棚を製作する予算と時間がかけられない場合には、知恵を絞って技術を使って、カバーする必要がある。

パレット&トラックシートの自立式の薪棚

まずはパレットを2枚重ねることによって地面からの高さを稼いで、地面からの湿気の影響を軽減する。その上に薪を積んで、上部に厚手のトラックシートなどをかけて雨や雪が上部から当たらないようにする。

パレット1枚では地面からの高さが確保できないし、薄いブルーシートでは薪に擦れて破けて、そこから雨水がしみ込んできて、残念なことになる。

薪を積んでも、上から雨や雪が当たって濡れてしまうと、内部まで濡れてしまうので、いつまで経っても乾燥は進まない。側面に関しては、多少風が吹いた時に濡れるけど、濡れるのは表面だけなので晴れた日に太陽の光に当たったり、風が吹けば乾燥するので問題ない。

その上に薪を積んでいくのだけど、両端は井桁に組んで積んでいかないと、崩れてしまう。井桁に組むのが苦手な人が多いので、コツを紹介する。

1.積む薪を拾う時に、両手で一本づつ、二本一組で薪の山から取り出す
2.なるべく同じ太さの薪を拾い出す(二本同時に拾い出せば感覚でだいたい同じ太さをつかめる)
3.なるべく正方形に近い断面の形状の薪を拾い出す
4.積む際には水平になるように、段の高さを揃える
5.今積んでいる段に合わない太さの薪を持ってきてしまったら、その段では使わず、他の段で使う
6.慣れないうちは、三角の断面の薪はなるべく井桁の部分では使わない

最初はコツをつかむまで、考えながらやらないとできないかもしれないけど、上記のコツを意識して注意深く丁寧にゆっくりでも良いから、やっていると、だんだん身体がコツをつかんでいって、考えずに無意識に早くできるようになってくる。

上記のコツは技術的なことだけど、精神的なコツもある。それは雑念を取り払って、他のことを考えないことだ。心配ごとや悩み、焦りがあると、薪を積んでいる間、ずっと心が乱れたままになる。心の乱れは薪の崩れに直結する。座禅は座ってやるが、薪を井桁に組むのは動きながらやる禅という感じだ。無心になって、ひたすら動いているうちに、気がつけば自然に薪が積みあがるというイメージだ。ついつい途中で「まだこれだけしか進まない」とか考えだしてしまいがちだけど、心を無にするのがポイントだ。

ダンプした約6立米の薪の積み込み、養生が完成

ダンプしたままだと必要以上に広い面積を占有してしまうけど、きちんと積めばコンパクトに納まる。

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コメント

  1. おぼう より:

    以下、ご存知かも知れないですが、私はこうしています。というお話で。
    ────────────────────────
    前後(手前から奥行き方向)に2本置いて積むとき、8cm角、長さ40cmだと
    前後方向の積み方を
    |||||
    |||||
    とやっていると、手前半分と奥半分で離れていって、崩れやすくなるので、
    何段かごとに、5本のうち2本とか、前後の継ぎ目をかぶせるようにしています。
    積める本数が減りますが、継ぎ目をかぶせる薪を上の段で踏んづけてくれて、
    崩れにくくなります。
    (良い具合に短い薪があれば、奥と手前に置けます)
    左右方向も井桁部分と井桁じゃない部分の境目、井桁を2つ並べるなら、
    井桁同士の境目で崩れると困るので、左右方向にところどころ突き出すように
    (境目をかぶせるように)積むと良いようです。

    前後の継ぎ目をかぶせるのを防草シートとか、むしろでも良さそうですが、
    手元で今作ってる薪をそのまま使える方が良いかと。