薪ストーブは、薪を一定時間ごとに追加投入しないと、燃え尽きて最終的には消えてしまう。何時間ごとにというのは、その時の炉内の状況によるので一概には言えない。
薪ストーブというのは様々な状態がある。
冷温時から立ち上げる状態は、車で言えば高速道路の料金所を出て、合流車線から本線に流入するためにアクセル全開でフル加速という感じなのでガンガン薪を燃やす必要があるので、30分に一度位の投入を2回ほど行う必要がある。
そのくらい燃やせば、ある程度薪ストーブ本体の温度が上がってくる。車で言えばアクセルを緩めてオーバードライブのギアで回転を上げないでも速度が維持できる巡行状態になる。その状態であれば1時間に1回程度の薪の投入で大丈夫だ。
さらに時間が経過して炉内に熾火がたっぷりとできて、薪を置いたら、すぐに炎が立ち上がるくらいの状態になれば、目いっぱい薪を投入して、しっかり燃やして、適切に空気を調整すれば3-4時間程度は火が余裕で持ってくれる。熾火がたっぷり灰の上に乗っていて、細めの薪を乗せれば、すぐに炎が立つ状態くらいだ。
ちなみに、昨日の雪の日のもので、煙突からの煙の状態も写真に写っているが、この状態で目視確認できる白い煙は出てない。透明な揺らぎ状態で完全燃焼に近い状態だ。
この状態で薪ストーブを放置して、外出してから、帰ってきた状態が以下のものだ。
国産唯一の鋳物薪ストーブメーカー岡本のAGNI-CCの場合には、このくらいだ。5-6時間後であれば、もっと熾火の量は少ないけど、細めの焚きつけを乗せれば燃える程度には残る。
これは典型的な薪ストーブの誤った使い方である。
燻ぶっているだけで炎が立ち上がってないので全然暖かくないし、煙突には煤やタールがこびりつき、煙突トップからは白い煙が常時モクモク出ていて、本来なら燃える成分を無駄に、ゆっくり大気中に捨てているだけというのが実態だ。
「一夜焚き」の一晩の長さが人によって違うので、具体的な数字で話さないと議論がかみ合わなくなる。睡眠時間も人それぞれだ。就寝時間が早い人遅い人、起床時間も違う。薪ストーブの機種にもよるけど、4-12時間程度は、薪を追加投入しなくても火持ちするというのが実態だ。
本当に極限まで火持ちを優先する人は、ソープストーン製の薪ストーブ「アルテック」がお勧めだ。
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コメント
極寒別荘地での個人的な長年の経験ですがF400やネスターマーティン33
(天板250度以上で完全燃焼させ沢山入れると6時間位)とアグニCCがほぼ一緒!
F500(長くて9時間位)だとアグニやネスター43系と熱容量が一緒ですが最近のソープストーン製アルテックやハースストーンではさらに長い10時間も楽勝なんでしょうな?
※ 真冬は炉床の灰量を増やすことで巡行時間をコントロールします。
※ 断熱二重煙突で空気量を絞れる設計ならリニアに空気量のコントロールが可能。
(余談だけど最近の話)
最近”焚き付けが滅茶苦茶難しくなったクリーン排気ガス規制クリアーした新製品”
はメーカーが一次空気を相当絞っている設計なので途中で下手に絞ると消えてしまうケ
ースもあるとか。
日本の高性能な新築では深夜長時間焚きはそもそも不要なくらいに
高気密高断熱住宅になってきましたよね。
うさぎさま;
ソープストーン製の薪ストーブは鋳物や鋼鈑とは別格の火持ちの良さです。火持ちを追求するならば、ソープストーン製がお勧めですね。
最近の高気密高断熱の家の場合は小型ストーブで十分というか、小型ストーブの方が合っていると思います。