リージェンシー薪ストーブの背面には製造番号や仕様が書かれたシールが貼られている。これに壁からどの位の距離を保って設置するかも図解されている。数センチとか10センチくらいでも可能となっているが、通常の薪ストーブであれば考えられない距離だ。
これはヒートシールドという薪ストーブの表面からの輻射熱が直接外側に伝わらないための板で覆われているからだ。背面は3重、側面は2重構造になっていて薪ストーブ本体の鉄板が表面にむき出しにはなっていないのだ。
このため写真のようにガンガン焚いて天板の温度を300℃近くまで上げても、側面はその半分の150℃前後、背面はさらにその半分の60℃前後と安定している。そもそも背面に仕様説明のシールを貼ってもOKということでも、背面の温度があまり上がらないことは想像はつくが、実際にこうやって実験してみないことには安心できない。
このテストにより、小屋の中に持ち込んで炉台なしでかなり壁面に近づけて設置できることを確認した。
放射温度計は、このようにリアルタイムで薪ストーブの表面温度を瞬時に計測できるので、こういうテストの時にも有効だが、薪ストーブの初心者や、慣れない人が普段の焚く時にどのくらい温度を上げていいのかを学ぶためにも有効なツールだ。一般的なバイメタルのバネ式の温度計より正確だし、簡単に測定場所を変えて計測できるので天板の温度にビビらずに薪ストーブ全体の温度分布を認識できるようになる。そして何よりも、使わない時にしまっておけば、普段は薪ストーブに無骨な温度計をくっつけることもないし、子供にいたずらされて壊されることもないし、お勧めのツールだ。これで慣れてしまうと温度計なんてなくても体感温度や炎の状態だけで、かなり正確に温度を当てることができるようになる。

