買ってきたままの腕くらいの太さの薪には、いきなり火はつかない。そういう太い薪をいきなり燃やそうとすると表面を焦がすだけで、燻ってしまい煙が大量に発生してしまう。
煙を極力出さないでスムーズに薪ストーブに点火させるコツは、なるべく炎がパーッと立ち上がるようにすれば良いのだ。そのためにはなるべく細くて短い薪を用意してやる必要がある。細くて短い薪であればすぐに炎が立ち上がり、煙は出ない。ある程度細くて短い薪があれば簡単に火がつく。
原木から薪割りする時には、あまり細かい焚きつけ用の薪まで作っている余裕がないことが多いし、仮に細かいのを大量に作ったとしても、積んだり保管したり移動するのが大変だ。
現実的には薪ストーブを点ける直前に用意してやるのが無難だろう。そうすることで実際に薪ストーブの中で薪を組むことをイメージしながら必要十分な量で、細さと長さのサイズを持つ薪を作ることができる。
焚きつけの細い薪を作るのは、写真のように基本的には鉈や手斧を使うのだが、通常のサイズの薪からいきなり小さく割るのが厳しいこともある。そのため以下のような段階で手順を踏むと良い。
1.普通の斧や、ちょっと小ぶりの斧で、薪が自立しない程度まで割る
2.手斧や鉈で、薪を手で支えて立てて、指くらいの細さまでに割る
3.鉈で薪を叩いて折るような感じで、5センチから10センチ程度の長さに切る
4.割り箸程度の細さまで仕上げに割る