意外と高性能なホームセンターの中国製の鋳物の薪ストーブや、ステンレス薄板製の時計型ストーブだけど、設置する場合に気をつけなくてはならないポイントがある。
それは炉台と炉壁だ。
欧米製の高級薪ストーブは二重三重の構造になっていて、直接炉内の熱が外に放出しないようになっているが、ホームセンターの薪ストーブは単純な構造になっているので、炉内の熱が本体外側へモロに放出される。壁面など横方向は慎重に対策しても、真下が盲点だ。
このように床下をぶちぬいてコンクリートの分厚い炉台にしても70-80℃くらいまで平気で温度があがるのだ。フローリングなど木部の上にレンガを敷いた程度で安心してしまうケースが多いけど、レンガ一枚の厚みだけだとおそらく100℃以上まで上昇するだろう。その温度に直接さらされて逃げ場がない木部はやがて低温炭化して、火災のリスクが高くなる。
必ず鉄のアングルなどで床下、および壁面から20ミリ程度の空気層を設けた上にケイカル板を張り、その上にレンガなりタイルなどの不燃材で仕上げよう。
本体は安いけれども、その分だけ安全対策(床や壁への遮熱)には費用と手間がかかることになる。