薪ストーブの煙突からの煙の出方は空気の調整と薪の組み方次第

薪ストーブの煙突から出る煙は焚きつけの時ばかりではない。ある程度、炉内の温度が上がっている状況でも、その時の炉内の温度、薪の太さや組み方や量、そして空気の調整次第で、目視確認できる青白い煙が立ち昇るケースもある。
「二次燃焼(クリーンバーン)だから煙が出ない」とか「触媒がついているから煙が出ない」というのは迷信であり妄想だ。きちんと事実を認識しよう。炉内の温度をある程度の高温に保つように薪や空気を調整すれば、ほとんど目視確認できるような煙は出ないのだけど、これは二次燃焼や触媒によるものではない。そういう機能がついてない単純な構造の薪ストーブでさえも、完全燃焼させれば目視確認できる煙は発生しない。二次燃焼や触媒はあくまでオマケでついていると考えて、きっちり一次燃焼の段階できっちりと薪を完全燃焼させることを意識しよう。一次燃焼で低温で燻らせていたら、どんな高性能の薪ストーブで何をしても無駄だ。
上手に焚けば、どんな薪ストーブでも、ほとんど目視確認できる煙は発生しないけど、ケチケチ、チビチビと焚くと、たちまち煙も臭いも発生してしまう。これはどんな高性能の薪ストーブでも当てはまり例外はない。それが薪ストーブの難しいところでもあり、面白いところでもある。
雪が降ったので、煙突からの煙の絵が撮りたくて、ドブレ700SLで、煙が出るようにわざと焚いてみた。ケチケチ、チビチビ、少ない薪で空気を絞って低い温度で焚くと、このようになる。薪を節約しようとしたり、長持ちさせようとして、よくありがちな状況だと思う。実は、煙が出ているということは、不完全燃焼させていることであり、本来であれば燃える成分を空気中に捨てていると同時に、煙突内に煤が付着させているということでもある。
住宅地で薪ストーブを焚く場合は失敗は許されないので、普段はあまりこういう実験はできないかもしれないけど、雨や雪で近所に洗濯物は布団が干されてない天候の時には、こういう実験をしてみるのも勉強になると思う。アース・リー山武店では、いつでもこういう実験も可能なので、興味のある方は来てリクエストして欲しい。当店で焚きつけや使い方の練習をして自信をつけてから、自宅で使うということも可能だ。
「大は小を兼ねる」なんて言っている人もいるけど、薪ストーブの関しては、それは当てはまらない。必要以上に大型の薪ストーブを使うと、室内が暑くなりすぎるので、チビチビ焚くことも多くなり、このように不完全燃焼で煙を発生させて効率が悪くなる。適切な大きさか、むしろ小さめの薪ストーブをガンガン焚いた方が良い結果となる。「大は小を兼ねる」というのは適切なサイズの薪ストーブの選定ができない自信のない人の言葉だと思う。
煙が出ている上の状況に、二本薪を追加して、空気を全開にして積極的に送り込んでやり炉内の温度を十分に上げてから、レバーを調整して適切な量の二次燃焼の空気を供給してやったのが、これだ。炉内も綺麗なオーロラのような青い色の炎が増えてきて、煙突からの目視確認できる煙はほとんどなくなる。高性能のクリーンバーンの薪ストーブでも、このように焚き方次第で全然違ってくるのだ。
エアーの調整はスイッチではないので、炎の状態を見ながら、微妙なコントロールが必要になる。スイッチのようにいきなり全閉にするとたいていの場合は良くない結果となる。特に夜に寝る前には気をつけよう。ある程度の空気を供給して炎がしっかり出ている状態の方が、ガラスが煤けないし、燃え残りもなく、朝は暖かいはずだ。

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