触媒機のアンコールの壊れ方の実例

人気のバーモントキャスティングス社のアンコールという薪ストーブの実例だ。
ダンパーユニットの底が変形して曲がってしまっている
触媒タイプのため炉内に排気経路の切り替えユニットが組まれている。高熱にさらされる部分にこのような複雑な仕組みの構造物が置いてある設計には、どうしても無理があると思う。購入後しばらくは設計どおりに動くだろうけど、いつまでもは続かない。このユニットの底の部分が熱で変形して曲がっているのが観察できる。新品未使用の時には直線状態なのだ。
取り寄せた新品のスロートフード(上)
押し曲げられたスローとフード(下)
このユニットの下部に触媒が埋め込まれているのだけど、そのカバー(スロートフード)も、ユニットの変形にともなって押されて曲がってしまっている。そして変形したために装着できなくて落ちてきてしまうようになった。新品部品を取っても、曲がってしまったところに真っ直ぐなパーツが装着できるわけもない。物理的に干渉してしまって、全くつかない。
集成材とかをガンガン焚き過ぎて温度を上げ過ぎて壊したのだろうという見方もあるかもしれないけど、きちんとした薪を使っている。触媒が壊れているわけでもないし、それほど極端に温度を上げたようには見受けられない。
大枚はたいて買った高価な薪ストーブが、わずか5年の使用でここまで壊れてしまうのは何だかという気分になる。もし修理するにしても、天板を取り外す大規模な分解をして、ダンパーユニットごとアッセンブリ交換だろう。周辺パーツも歪みなどがあってハマらないケースも考えられる。外側の鋳物以外はほとんど交換しないと修復できない可能性が高い。部品代、工賃を含めたらいくらになるのだろう。そして修理したところで、また5年も使えば同じ症状になるだろう。
こういうふうに何かあったときの修理代、メンテナンスコストが膨大になることも含めて受け入れていける人は触媒機を選択すれば良いだろうけど、私は個人的には嫌だなぁ。触媒機を使っている人はそういう覚悟をして買っているのかという疑問もある。
結局この薪ストーブのオーナーは見事な対応をした。取り寄せた新品のスロートフードを敷いて台にして、ガラス用の薪止め金具を一個取り外してつっかえ棒にして、変形したスロートフードを固定して、だましだまし、使うことになった。もし修理するとなると修理代10万円オーバーコースは確定なので、その分、お金を貯めて次は、こういうふうに壊れないドブレのヴィンテージを狙うそうだ。
新品のスロートフードを炉の底に敷いて台にして、薪受け金具でつっかえ棒
かわはら薪ストーブは全国

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