触媒式の薪ストーブの良し悪し

「触媒式の薪ストーブだから排気がクリーン」というのは妄信だ。触媒は魔法のフィルターではないので、低い温度でチビチビ、けちけち焚けば煙突は煤だらけ、煙だらけになる。十分に高温になった時に初めて機能を発揮するのだ。正しい使い方ができずに触媒式の薪ストーブの方が、クリーンバーン(CB)式よりも煙や煤を多く出しているケースが実際には多い。
クリーンバーンでも触媒でも、正しく使えば近所迷惑になるような煤や煙は発生しない。
高温で正しく使った場合には、今度は消耗品である触媒の交換コストの問題もある。確かに薪の消費量はクリーンバーン式より1-2割少なくなるけど、数年に一回の割合で数万円の部品代&工賃が、かかり続けるという面も無視できない。このコストで薪の消費量の少なさは相殺されてしまうような気がする。
触媒が灰で詰まったりするとまともに燃えなくなる、格子がボロボロになると寿命で交換
可動部分も多い複雑な構造なので、メンテナンスも重要になってくる
また触媒式の薪ストーブは複雑な構造で可動部分も多く、どうしても壊れやすい。その時のメンテナンスコストも覚悟しておく必要がある。このタイプの薪ストーブを好む人は、そういう大変さも含めて愛着を持っているケースが多い。面倒なこと、大変なこと、メンテナンスコストが高くつくのが嫌いな人は手を出さない方が無難だと思う。
先日の煙突掃除の際には、ユーザーが自分でメンテナンスできるように、やり方を指導した。自分でメンテナンスすると内部の構造を理解して使いこなしも上手になってくるし、何よりも早めに不具合を発見できるので、何かあった時のダメージも最小限に抑えることができる。触媒が詰まったままだと不完全燃焼して排気が逆流して一酸化炭素中毒のリスクや、外気導入ダクトから排煙されて火災のリスクがあったりする。触媒がボロボロになったままだと、異常燃焼(燃え過ぎ)でバッフル板を変形させて使い物にならなくなったりする。きちんとメンテナンスしないと、このようなリスクと隣り合わせになっていることも認識しよう。

  
   
かわはら薪ストーブは全国

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