一般的なロケットストーブは焚き口が開放されていて燃料である薪が室内側に飛び出している形状だ。そこから煙が逆流することはまずないのだけど、それでも不安に感じる人も多いだろう。
そんな不安を払拭する、密閉型の画期的な薪ストーブ型のロケットストーブがある。
鉄の文字の錆びが風合いのある看板
軽井沢の「鉄と木の店」のオリジナルのケチキュートという商品だ。これはロケットストーブの燃焼理論を使っていながら、完全に燃料の薪を炉内に入れて、外観は普通の薪ストーブとあまり変わらなくて、ちょっと炉内が小さいかなという程度だ。少量の薪をトロ火で長時間燃焼させる設計だ。ケチケチ、ちびちび燃やして高燃費をたたき出すという設計思想でのネーミングだ。一般的な薪ストーブより3倍くらい燃費は良い。
構造上の制約から炉の位置が低くて、ガラスも小さくて炎が見えにくいことが、一般的な薪ストーブユーザーから見た時の不満な点だと思う。また一台一台、受注生産で手作りなので「行列のできる薪ストーブ屋」と店主自ら言っているように、注文してから数ヶ月待ちで、すぐに入手できないという側面もある。これから人気が出てくるとさらに納期がかかるようになるだろう。
炎はそんなに見えなくてもいい、薪集めが大変だから燃費が良い薪ストーブが欲しい、注文してから数ヶ月待っても良いという人にはお勧めできる。
早速、火を入れてみたら、炎が燃焼筒へ引き込まれていく様子が確認できた
炉の上部はオーブン室になっている
炉の下は灰受けの引き出しになっている