ネスターマーチンの薪ストーブの灰落としの作りは秀逸だ。これを使わないのはもったない。朝起きて、熾き火が灰に埋もれている時に、この灰落としのレバーにハンドルを引っ掛けてガタガタ前後に動かすと、余計な灰だけ下に落ちて、熾き火だけが残ってくれる。
余計は灰を灰受け室に落としてから、扉を閉めてレバーをBポジションに移動すると吸気経路が下からに切り替わるので、速やかに熾き火が元気に復活してくれる。
その際、薪の落下防止パーツの金具の水平部分の下の隙間が灰や熾きでふさがっていると、空気の流れが悪くなって極端に燃焼状態が悪くなる。この部分は空気が通るように、常に空間を確保してやろう。
熾き火が復活して、薪をくべたら、BポジションにしたレバーをAポジションとの中間の辺りにセットする。Bポジションのままにしておくのは厳禁だ。Bポジションだと薪の燃焼時に空気が真下からのみ供給されるので異常燃焼して炉内やガラスを痛めて寿命を縮めてしまう。Bポジションは(石炭や木炭を燃やす時に使用するための機構なので)熾き火の復活の時だけの一時的に利用するにとどめておこう。
ある程度薪に火が回ったら中間地点にあったレバーの位置を完全にAポジションに戻してやる。
ネスターマーチンは空気の導入経路を切り替えることによって全く別の性質になるが、状況に応じた適切な操作が要求される。これができない人はAポジションのままレバーを動かさないで、フロント扉の開閉で一次空気の流量をコントロールしてやる方が良いかもしれない。
ネスターマーチンはマニュアルのスポーツカーのように、使いこなしのテクニックが求められる。
ネスターマチンの使いこなしTips
ネスターマーチンの空気切り替えレバーは上からの空気の流れのAポジションが薪、Bポジションが下からの空気の流れで石炭を燃やすようになっている。...
「薪ストーブ店に見学に行ったけど、ネスターマーティンは暖かくない・・・」 ネット上でたまに見かける意見です。 …
コメント
隠されている操作つまみを専用レバー持って来て操作すると言う事は、原則あんまり動かさないでね!という事かと思いますが、ドア開ける時、エアーウォッシュ吹いたままで、臭いは室内に漏れてこないのですか?
或いは、熾きになってからの薪追加時も、原則1次空気増量などはしないのですか?
山口透さま:
ネスターマーチンは薪の投入扉とは独立して、空気調整や灰受け室へのアクセス扉などのメンテナンス用扉が別にあります。
空気調整の時にはメンテナンス用の下の扉だけを開けて操作しますので、煙が室内側に漏れるということはありません。
熾きになってからの追加薪の投入時にはメインの燃焼室の扉を微妙に開けて空気を送り込んで一次空気の供給をしてやる形になります。
メンテナンス用扉が下にある事は知っていますが、あそこから薪の追加は出来ませんよね??
山口透さま:
メンテナンス用の扉は扉というより、単なるカバーという感じで、メインの扉とは完全に独立した別系統です。
よってそこからの薪の追加はできません。
はい、そこで、火炎上げて燃焼中に更に薪を追加する時、エアーウオッシュを閉めないで、メインの扉開けて薪追加投入する時、臭いが漏れないのか?という質問です。
別のドア開けて、ハンドル持って来てはめてから回すという風にわざわざしてあるのは、そういう状況の時一々やる必要が無いという事だと思うので、それでも漏れないのか?という事です。
横ドアつきの新しい縦長機種の動画説明では、旧来の縦長機は漏れていたと川上社長が解説していますが、それなら縦長で無い機種はどうして漏れないのか、或いは漏れるけど対策機種が出ていないのか、今1つ分からないです。
ちなみにノザキ2300では、ドア開ける前に、1次空気兼エアフレッシュのレバーを押し込みます。1秒かからないので、これは面倒な事もありませんが。
山口透さま:
薪追加の時はロストルは動かしません。
その右側に空気調整のダイヤルの方にレバーを差し込んで、回転させて空気調整です。
薪の投入時にメインの扉を大きく開けると、臭いや煙は室内側に漏れる傾向は元々あります。
ネスターマーチンは1次はメインの扉を1センチ程度開くことによってのみ供給されますが、この時は煙は漏れません。
もちろん、ロストルからの空気を開かないことは分かっていますが、質問は、どうして、多少の煙の室内への漏れ防止の為ワンタッチで薪投入時にエアウォッシュを一時止めてメインドアを開けられない設計(小ドアを開けレバー差し込んで回すという設計)をしてあるのか?という事です。
空気調整する時も、小ドアを開けレバー差し込んで回すわけですから、頻繁に調整しなくても良いという設計性能なのだと思いますが、それなら、なんで電動リモコンオプション売っているのか等、今1つ分かりません。
(小ドアを開ける動作で、内部で何か空気回路が変わって、ダイヤル調整する準備がされるのだろうかとも思いましたが、過去のビデオ中で、ユーザがこれを取っ払って直ぐいじれる改造をしたのを紹介したりしていますから、小ドアは運転に何の関係ないのも知っています。)
山口透さま:
そこらへんの設計思想については京阪エンジニアリングに聞かないと判らないですねぇ。